1989 Fiscal Year Annual Research Report
多種類の情報を統合する通信システムの最適設計に関する研究
Project/Area Number |
01550264
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
秋丸 春夫 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (80124725)
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Keywords | 多元情報システム / ISDN / ATM / 情能評価 / 呼種別性能 / 呼レベル / セル(パケット)レベル / 最適設計 |
Research Abstract |
音声、デ-タ、画像(ファクシミリ、TV)などの帯域(速度)や処理方式(即時/待時)の異なる多元情報を統合するISDN(サ-ビス総合ディジタル網)やLAN(ロ-カルエリアネットワ-ク)の開発や導入が進められている。これらのシステムにおいて、遅延可能な情報(デ-タ等)と実時間性の要求される情報(音声等)が混在し、前者は待時式、後者は即時式でサ-ビスが行なわれる。また、広帯域ISDNとして研究が進められているATM(非周期転送モ-ド)においては、一定長(58バイト)のセルが用いられ、バ-スト性の大きなTVや音声とランダム性のあるデ-タが混在するシステムが出現する。 本研究においては、これらの多種類の情報を統合する通信システムの性能評価方法を開発し、与えられたサ-ビス条件の下でスル-プットを最大(またはコストを最小)化する最適設計について研究する。本年度は下記の研究実績を得た。 (1)即時・待時混合システムの解析 情報通信のプロセスは呼レベルとパケット(セル)レベルに区分できる。それぞれのレベルにおいて、即時・待時混合システムが出現する。 (a)呼レベルにおいては、呼の受付け処理でデ-タは待ち合せ可能であるが、電話は出線全〓のとき呼損となる。これを救済するため迂回中継が導入されるが、この場合の溢れ呼の積率の評価法を開発した。 (b)セルレベルにおいては、音声はある程度廃棄できるが、デ-タは蓄積可能である。これらの入力を選択的に制御するシステムにおいて、廃棄率と待ち時間の評価方法を開発した。 (2)多元情報システムの最適設計 ATMシステムにおいて、音声(TV)とデ-タが混在する場合の呼種別性能評価について研究し、パソコンレベルで計算できる新しい計算法を開発した。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] T.OKUDA,H.AKIMARU: "A PERFORMANCE EVALUATION FOR PACKETIZED VOICE" 電子情報通信学会交換システム研究会. SSE89ー95. 1-6 (1989)
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[Publications] 牛志升,秋丸春夫: "廃棄制御のある音声パケット多重化装置の性能評価" システムのモデリングと性能評価専門研究会. Hー1. 103-108 (1989)
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[Publications] 秋丸春夫,堅田浩徳: "回線留保方式を適用したう回中継システムの最適設計" 電子情報通信学会論文誌BーI. J72Bー1. 463-467 (1989)
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[Publications] 奥田隆史,秋丸春夫: "多元トラヒックシステムの解析手法について" 電子情報通信学会交換システム研究会. SSE89ー153. 43-48 (1990)
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[Publications] 牛志升,秋丸春夫: "即時・待時混合システムに関する検討" 電子情報通信学会交換システム研究会. SSE89ー154. 1-6 (1990)
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[Publications] H.AKIMARU,T.OKUDA: "ANALYSIS OF SINGLE SERVER GENERAL QUEUING SYSTEMS" IEEE TKANS,ONCOMM.
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[Publications] 秋丸春夫,池田博昌: "現代 交換システム工学" オ-ム社, 254 (1989)
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[Publications] 秋丸春夫,川嶋幸之助: "通信トラヒック概論" 電気通信協会, 250 (1990)