1989 Fiscal Year Annual Research Report
回転楕円鏡を用いた情報読み取り用光学素子に関する研究
Project/Area Number |
01550272
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
小山 次郎 芝浦工業大学, 電子工学科, 教授 (00029315)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増田 千尋 芝浦工業大学, 電子工学科, 助教授 (40052831)
高橋 英郎 芝浦工業大学, 電気工学科, 教授 (90052795)
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Keywords | 光ディスク / 光ピックアップ / 光ファイババンドル / 回転楕円反射鏡 |
Research Abstract |
本研究グル-プは、集光機能と焦点ずれ信号の検出能力を合わせ持つ回転楕円鏡を光ピックアップに導入することで、光ディスクの性能向上及びコンパクト化が図れることを目的に、その特性を理論と実験により検討した。当該年度に行った研究によって得られた成果を以下に示す。 1.マイクロレンズと焦点誤差信号検出の機能を合わせ持つ、最適な回転楕円反射鏡の設計を行い、これを用いることで波長収差のない完全な集光系が得られることを確認した。 2.光ディスクの上下動に対し、回転楕円反射鏡から光源面への戻り光強度分布のずれをビ-ムスプリッタを介し実測した。更に、この戻り光強度分布のずれを光線追跡法を用い数値計算し、戻り光のスポットの移動として焦点誤差信号を含むことを確認し、これが実験結果と一致していることを見いだした。 3.光ディスク面からの戻り光強度分布をビ-ムスプリッタなどの光学素子を用いることなく受光するために、7本の単一モ-ド光ファイバを束ねて光ファイババンドルを試作し、この光ファイババンドルの性能を実験により評価し、新しい光ピックアップ系に組み込み得ることを確認した。 4.上述の光ファイババンドルと回転楕円反射鏡の組み合せにより他の光学部品を全く使用しない光ピックアップを構成し、回折現象をも含む形での理論と基礎的な実験により焦点誤差信号が得られることを確認した。 今後の研究の展開として、以上の理論計算及び実験結果を踏まえて、具体的デバイスに近い光ピックアップを設計・試作し、特性の測定改良を繰り返し年度内に情報光信号、トラッキング信号、焦点誤差信号の検出を行い、総合的に本デバイスの基本特性を評価することを検討する。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 小松誠: "光ファイバを用いた光ディスク用ピックアップ" 電子情報通信学会春期全国大会講演論文集C-661. 分冊4. 450 (1989)
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[Publications] 村松繭美: "回転楕円反射鏡を用いた光ディスク用光ピックアップ" 電子情報通信学会春期全国大会講演論文集C-660. 分冊4. 449 (1989)
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[Publications] 小山次郎: "光ディスク用光ピックアップの集積化に関する研究" 財団法人放送文化基金研究報告 No.12. 12. 117-120 (1989)