1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01550298
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
清水 孝一 北海道大学, 工学部, 助手 (30125322)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 英嗣 北海道大学, 工学部, 助手 (30206792)
山本 克之 北海道大学, 工学部, 助教授 (10088867)
三上 智久 北海道大学, 工学部, 教授 (00001678)
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Keywords | 光CT / 生体透視 / 光散乱 / 近赤外光 / 断層撮影 / 拡散近似 / コリメ-ション / 医用生体工学 |
Research Abstract |
生体のような高濃度散乱物質内の構造を、光により透視撮影することをめざし、基礎的研究を行った。理論的・実験的検討を通して、以下の結果が得られた。 1.波長700〜900nmの近赤外光は、光出力1Wでも、手掌程度の厚さの生体組織を十分観測可能な強度で透過する。手掌の透過像中には、骨格はほとんど認識されないが、血管網が明確に観測される。2.血管像の可視深さを計測したところ、生体表面より数mmの深さであることが分かった。これらの結果より、透過光量は十分得られるが、通常の方法では深部構造が観測できないことが分かった。従って生体透視のためには、透過光中の強大な散乱光成分に埋もれた微小な直進光成分を抽出する必要があることが明らかになった。3.散乱光成分を差動的に除去する原理と空間的コリメ-ション法とを組み合わせた新たな散乱光成分抑制手法を考案した。4.ピコ秒光パルスを用いて透過光計測を行った結果、直進光の到達時間に対応する部分の信号を利用することにより,散乱光成分を大きく抑制できることがわかった.また,この原理が実際の生体組織にも有効であることを確認した.5.断面形状の異なる構造物(三角柱・四角柱・円柱)を乳球懸濁液中に沈め、光による断層像撮影を試みた。通常のコリメ-ション法と新たに開発した方法とを適用した結果、前者では検出不可能だった構造物を、後者により断面形状の認識が十分可能な断層像としてとらえることができた。6.高輝度光源と高感度光検出装置を中心とした生体透視実験システムを試作し,実験動物の内臓の動きをリアルタイムイメ-ジングすることに成功した.7.異なる波長において透視像を撮影し画像間の演算を行うことにより,体内組織の酸素化状態の変化を無侵襲的にイメ-ジングできる可能性を見いだした.
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 金子 守: "近赤外光による体内血管の可視化に関する基礎的検討" 電子情報通信学会技術研究報告. MBEー89. 25-30 (1989)
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[Publications] 清水 孝一: "光による生体内構造の可視化に関する基礎的検討" 豊田研究報告. 43. 1-5 (1990)
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[Publications] Koichi Shimizu: "Differential Fourier Transform Technique for the inverse scattering problem" Applied Optics. 29. 3428-3433 (1990)
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[Publications] 清水 孝一: "光による生体内構造の可視化" 北大時報. 438. 19-23 (1990)
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[Publications] 清水 孝一: "生体の光応用計測ー光による体表変位計測ー" BME(日本ME学会雑誌). 4. 33-43 (1990)
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[Publications] 中井 達也: "近軸散乱光を利用した生体透視のための基礎的検討" 電子情報通信学会技術研究報告. MBEー90. 23-30 (1990)
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[Publications] 山本 克之(分担執筆): "生体工学ー医療への新たな展開ー" 北海道大学, 170 (1990)
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[Publications] 清水 孝一(分担執筆,編者 菊地 真): "光と生体" 昭晃堂, (1991)