1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01550311
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田口 英郎 大阪大学, 工学部, 助手 (40029278)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤澤 堅造 大阪大学, 工学部, 助教授 (30029277)
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Keywords | ニュ-ロコンピュ-ティング / 制御演算素子 / パルス周波数変調 / 人工ニュ-ロン / ニュウ-ロフィルタ / ニュ-ロコントロ-ラ |
Research Abstract |
本研究課題ではニュウロンコンピュ-ティング技術を制御分野で活用することを目的として、単一の人工ニュ-ロンを制御演算素子に見立て、人工ニュ-ロン集合体からなる学習型ニュ-ロコントロ-ラの開発を進めている。 今年度における研究成果は次の通りである。 1.バイオニュ-ロンの制御演算素子としての卓越性を生かし、パルス周波数変調機能と可塑的な活動関数を兼ね備えた人工ニュ-ロンを構成した。また、人工ニュ-ロンの活動関数を解析した結果、パラメ-タ変化により通常のシグモイド型特性の他に2乗、自励発火など有意な特性をもつ数種の人工ニュ-ロンを見出した。 2.単関節運動系のマクロな制御構造を踏まえて、人工ニュ-ロンを配列することで、筋電活動を模擬し得たことから、簡単化された人工ニュ-ロンがベイオロジカルな特性を充分に保持していることを確かめた。 3.人工ニュ-ロンを複数個組み合わせることで、パルス頻度を基調とする四則演算やロ-パス、ハイパス、バンドパスからなるニュ-ロフィルタの設計が可能であることを確かめた。 4.フィルタリングを行う入力層、制御則を記憶させる中間層、制御動作信号の出力層などニュ-ロン層からなるニュ-ロコントロ-ラを構築し、計算機シミュレ-ションによりその適応制御効果を確かめた。 5.人工ニュ-ロンのハ-ドウエア化をめざして、アナログMOSデバイスによる基本設計を行った。 次年度には、今年度の消耗品費で購入した機構部品と電子回路部品によるマイクロマニピュレ-タ制御系の製作を予定しており、現在、その設計準備を進めている。
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[Publications] 田口英郎: "書字動作における運動力学特性の解析" 共和技報. 375. 2774-2778 (1989)
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[Publications] 田口英郎: "随意運動における中枢制御メカニクスとそのシミュレ-ション" 日本バイオメカニクス学会編,Japanese Journal of Sports Science. 8. 360-367 (1989)
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[Publications] 小島康弘: "マルチ制御モ-ドをもつ適応型ニュ-ロコントロ-ラ" 電子情報通信学会技術研究報告. MBE89. 9-16 (1990)
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[Publications] 田口英郎: "書字形成過程の相違による文字形態の多様性解析" 電子情報通信学会論文誌(採録決定日:Jan,16,1990)掲載号未定. J73-D-II. (1990)
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[Publications] 赤澤堅造: "張力制御における脳の伸張反射調節機構の解析" 電子情報通信学会論文誌. J72-D-II. 140-147 (1989)
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[Publications] Kenzo AKAZAWA: "Functional Neuromussular Stimulation System Using an Implatable Hydroxyapatite Connector and a Microprocessor Based Portable Stimulator" IEEE Trans.Biomedical Eng.36. 746-753 (1989)