1990 Fiscal Year Annual Research Report
Auto stress設計法のためのひずみ硬化弾塑性挙動に及ぼすせん断変形の効果
Project/Area Number |
01550357
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
薄木 征三 秋田大学, 鉱山学部, 教授 (50006681)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷部 薫 秋田大学, 鉱山学部, 助手 (50113907)
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Keywords | オ-トストレス / 弾塑性 / せん断変形 / 薄肉断面 |
Research Abstract |
B×H×t_f×X_w=300×90×10×15.5mmのΠ形断面形鋼と200×90×4.5×6mmの溶接Π形断面の二種類の二径間連続桁の曲げ試験を行った。スパンは何れも120cmで、各径間の中央に油圧ジャッキで同時載荷を行った。得られた結果をまとめると以下のようである。 1.中間支点上では、ウェブ下端から断面の降状が始まり荷重の漸増とともにフランジ端(フランジとウェブの交点)も降状点に達する。溶接桁では、弾性有効幅を考慮した断面性能から計算された、荷重強度P=2.7tでウェブ下端が降伏することなり、実験のひずみの値もこれを裏ずけた。フランジ端が降状する以前にウェブ下端から座屈を生じたため実験を中止した。この間、比(フランジ端のひずみ値/フランジ中央のひずみ値)は1.6でほぼ一定であり、これはフランジ全体が弾性状態であるから当然予測される結果である。 2.形鋼桁では、ウェブ下端の降状荷重はP=6.0tであるが、フランジ端が降状するまでは比(フランジ端のひずみ値/フランジ値中央のひずみ値)は1.15でほぼ一定であるが、P=8.0tでフランジ端が降状点に達して後はこの比の値はほぼ直線的に増加し、P=11tで1.9となった。即ち、フランジ端が降状して後は弾性理論に基ずいた有効幅の概念は無効となり、弾塑性学に基ずいた新たな有効幅の概念を構築しなければならない。 3.せん断変形を考慮し得る修正変位場に基ずく高次薄肉弾性梁理論を矩形断面単純梁の弾塑性解析に適用した。スパン/梁高が、1.25と2.5のケ-スに対し、等分布荷重が作用した場合について解析した結果、初等梁理論でスパン中央が降状点に達する降状荷重においては、すでに降状域が梁の深さ方向にも長さ方向にも発達していること、全断面が塑性化する崩壊荷重は初等梁理論と同じであるが、降状域は若干広くなることが明かとなった。今後はΠ形断面と箱形断面への適用を試みる。
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Research Products
(2 results)