1990 Fiscal Year Annual Research Report
構造(Fabric)を持つ地盤材料の弾・塑性構成式に関する研究
Project/Area Number |
01550381
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
小田 匡寛 埼玉大学, 工学部, 教授 (90008855)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山辺 正 埼玉大学, 工学部, 助教授 (40125894)
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Keywords | 粒状体 / 弾・塑性構成式 / 構造異方性 / 数値解析 |
Research Abstract |
粘土や砂の力学的挙動がその微視的構造(Fabric)に強く依存することは、今や土質力学における常識である。また岩盤の水理・力学的性質を解明する場合においても、地質不連続面によって作られる構造に重要性が強く認識されるようになった。この研究は、土や岩盤に共通する材料の構造特性を一般的な形式で論ずると共に、地盤材料の弾・塑性構成式の構築に新しい方法論を開拓しようとするものである。すなわち、数理的な形式論から脱し、地盤材料の特質をとらえた弾塑性構成式の確立がその眼目である。平成2年度は、平成元年度の成果を踏まえつつ研究を継続し、次の二点について主に検討した。 (1)地盤材料の構造特性(Fabric)を一般性の高い構造テンソル(あるいはクラックテンソル)によって定義できることは、すでに平成元年度の研究から明らかである。本年はさらに、地質不連続(節理)を持つ岩石材料の弾性について考察し、マイクロメカニックスの立場から、交性コンプライアンスを構造テンソルを陽に含む形式で定式化した。また、粒状体の降伏条件や塑性ポテンシャルに関しては、構造テンソルによる修正応力の概念を新たに導入して定式化できることが示された。理論式の妥当性は、平成元年度の実験結果と比較検討することによって検証された。 (2)有限要素法による弾・塑性数値解析を行い、局所的挙動と全体的挙動との関連について調べ、構造特性の重要性を明らかにするために、連続体近似のモデル化に必要な基礎的デ-タを収集した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 小田 匡寛: "A plasticity Theory for soil with Induced Anisotropy" Studies in Applied Mechanics,Elsevier.
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[Publications] 小田 匡寛: "Elastic StressーStrain under a strip Forting on a Jointed Rock Mass" Rock Mechanics ans Roch Engineering.