1990 Fiscal Year Annual Research Report
建築意匠設計のエクスパ-ト・システム化に関する研究
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01550472
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
吉田 勝行 大阪大学, 教養部, 助教授 (50029146)
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Keywords | 建築立面の意匠設計 / エクスパ-ト・システム / 直方体分割図 / 立体視 / アナグリフ / コンピュ-タ-・グラフィックス / 逆視 / 裏視 |
Research Abstract |
本研究は,人工知能の技法を応用し,出来る限り一般の建築家が持つ知識を活用して自律的に美しい建築立面の意匠設計案を導き出すアルゴリズムの確立を目指すものである。本年度は研究計画の2年度に当たり,建物のような立体的なものを立体画像化して美醜を評価する際に生じる問題点について基礎的な研究を行ない,以下のような成果を得た。 1.レイトレ-シング法や,そのためのデ-タ-を生成するモデラ-で使用するワイヤ-・フレ-ム法による立体透視の技法を確立し,建物の意匠を自然な立体透視図として表現するために,自然な見え方と立体視の関連を解析した。その結果,明視距離より評価するとして,現状の14インチフルカラ-CRT上に歪みのない建物全体の自然な立体視画像を得るには,当該の建物は,間口,奥行,高さがそれぞれ約50cm以下の模型として表現されなければならないことを明らかにした。 2.アナグリフ方式の立体視では,通常視以外に,眼鏡を左右逆にして眺める逆視,ハ-ドコピ-して得られた画像を裏返して眺める裏視,裏返した画像を左右逆にした眼鏡で眺める対偶視等が考えられ,この内対偶視で得られる画像は,正常視で得られる画像の鏡像として歪みなく見えることを明らかにした。 3.直方体分割図,およびそれを母体として生成するラインプランを,自然な立体視としてCRT上に描写するシステムを開発した。 上記1.は,建物の立面を評価するという本研究の目的からあまり望ましくないが,この結果を得る過程において,「大きい立体が自然に歪みなく見える立体画像は,大きい画面に描かれねばならない」という仮説も得られた。この当否は,次年度探求する予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] YOSHIDA,Katsuyuki: "On the Application of the Low Cost Anaglyphic System to Educate Descriptive Geometry" Proceedings of the 4th International Conference on Engineering Computer Graphics and Descriptive Geometry. 468-474 (1990)
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[Publications] 吉田 勝行: "アナグリフィック・ビジュアライゼ-ション・システムSTEREOPS" 大阪科学技術センタ-第7回ソフトウェアコンファレンス プロシ-ディングス. 4 (1991)