1989 Fiscal Year Annual Research Report
居住形態の変容に対応した身体周囲の「ゆとり」寸法に関する基礎的研究
Project/Area Number |
01550477
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
若井 正一 日本大学, 工学部, 専任講師 (90120592)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大内 一雄 日本大学, 工学部, 教授 (00058752)
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Keywords | 動的人体計測 / ゆとり寸法 / 居住形態 / 動作域 / 動作寸法 / クリアランス / 生活行為 |
Research Abstract |
本研究は、「ゆとり」寸法という新しい概念を導入して、日常生活行為を想定した動きの寸法と生活姿勢の関係を、写真計測などの非接触による解析の方法を応用して明らかにしようと試みるものである。この当初の研究目的に従って、次の要領で研究を実施した。1.各種単位空間内における生活行為の洗い出しを行った。2.単位空間と主たる行為のマトリックスを作成し、行為と姿勢の関係を整理した。3.各種行為の一連の動きの採寸は、筆者らが開発した特殊な写真撮影装置および現有のビデオポジションアナライザ-装置、さらに今回購入した「移動位置検出システム装置」などを活用して立体的な測定を行っている。4.ヒトとモノの寸法の関係および目的行為を完遂するために身体周囲に必要な「ゆとり」寸法の関係を明確にした。5.本年度対象とした被験者は、健常成人男女とし、主に平均的体位の者とした。 これまで本研究に関連した内容で、日本建築学会等において研究報告を行っているが、その際、物理的な寸法と同時に心理的な側面からも裏付ける必要がある旨の論議があった。建築設計資料集成の中には、人体寸法と若干の動作寸法、あるいは動作空間としての記載はみられるが生活行為に応じた「ゆとり」寸法の必要制を問いながら、資料の中でそれを明確にとらえている例は非常に少ない。この基礎資料がない限り、人体寸法から単位空間寸法への飛躍の穴を埋めることができないと考える。現在、物理的な寸法としては、当初の目的に対して約80%達成されたが、心理的な側面の把握については東京大学工学部建築学科の高橋鷹志教授にご指導いただいている。次年度以降の研究計画として、これまでに得られた「ゆとり」寸法を日常生活行為および各単位空間ごとに類型化し、その標準化について検討すること最大目標としている。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 若井正一: "着座特性からみた個人領域の形成に関する研究(ロンドン地下鉄車内の個別型ロングシ-トについて)" 日本人間工学会誌特別号(第30回大会講演集). vol25. 204-205 (1989)
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[Publications] 若井正一: "身体を基軸としたクリアランスの構成尺度に関する研究(日常生活行為における身体周囲のクリアランス)" 日本建築学会東北支部研究報告集. vol52. 45-52 (1989)
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[Publications] 若井正一: "身体を基軸としたクリアランスの構成尺度に関する研究(限定空間内における対人・対物クリアランス)" 日本建築学会大会学術講演梗概集. 841-842 (1989)
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[Publications] 若井正一: "着座特性からみた食卓まわり使用実態に関する研究(居住形態の変容に対応した身体周囲のゆとり寸法に関する基礎的研究)" 日本インテリア学会第1回大会,研究発表梗概集. 8-9 (1989)
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[Publications] 若井正一: "着座行為からみた対人・対物クリアランスの検討(身体を基軸としたクリアランスの構成尺度に関する研究)" 日本人間工学会誌特別号(第31会大会講演集). (1900)