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1990 Fiscal Year Annual Research Report

中性子回析と熱測定による金属結晶中の(重)水素の応力による再配列に関する研究

Research Project

Project/Area Number 01550503
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

梶谷 剛  東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (80134039)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 平賀 賢二  東北大学金属材料研究所, 教授 (30005912)
Keywords中性子回析 / 比熱測定 / タンタル重水素化物 / 散漫散乱 / アルファ相 / マイクロドメイン
Research Abstract

前年度購入したデジタル式ロックインアンプを在来のAC型比熱測定装置に組込み、AC型比熱測定装置のパ-ソナルコンピュ-タによるオンライン化を行った。その結果、液体He温度から室温までの比熱測定が容易になり、従来からの懸案事項だった0.1Hzから100Hz程度までの広い周波数領域のAC型比熱測定が自動化できる事になった。入力光の周波数も自動的に可変になったため本装置は金属水素化合物の研究のみならず超伝導化合物や非線形化合物の研究にも有効なものとなった。今期は本装置の性能を検証すると共にTaH_x(x=0.5〜0.8)の10Kから400Kまでの比熱測定をおこなった。その結果、昇温過程に於いてβ→α相転移温度よりも20K程度高い温度領域まで比熱のtailing現象が観測された。
今期の中性子散乱研究は無応力下のα相中の水素同位体の状態について詳しく調べることにした。αーVD_<0.8>とαーTaD_<0.55>の単結晶を用いた中性子散漫散乱測定を行い、α相中に重水素が完全に自由に振る舞える格子間ガスとして存在するのか、あるいは一種の規則的な配置を持ったマイクロドメインの中に存在しているのかを確認しようとした。実験の結果、αーVD_<0.8>とαーTaD_<0.55>共に重水素は一種の規則配列を持ったマイクロドメインの中に存在していると考えるべきである事がわかった。それは、双方の結晶から得られた基本格子反射の周囲の散漫散乱強度分布が波数空間の中で特長的な非等方的な分布を示し、更に、低温で超格子反射の現れる波数近傍にも散漫散乱強度が同時に現れるからである。αーTaD_<0.55>に関して65℃と100℃に於いて3軸型中性子散乱装置を用いて非弾性散乱強度を排除した条件での基本格子反射周辺の散漫散乱強度分布を測定したところ、温度の上昇によるマイクロドメインの数量的な減少が結論された。一方、αーVD_<0.8>試料について、中性子小角散乱実験によるマイクロドメインのサイズの決定を行う事を企図したが予備実験の結果は思わしいものではなかった。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] T.Kajitani,H.Kaneko,M.Hirabayashi and M.Sakamoto: "Deuterium ShortーRangeーOrdering in αーTaDo._<55>" Materials Travsactions.JIM.

URL: 

Published: 1993-08-11   Modified: 2016-04-21  

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