1990 Fiscal Year Annual Research Report
亜鉛、鉄混合酸化物および亜鉄酸亜鉛化合物のCOーCO_2混合ガスによる還元反応速度
Project/Area Number |
01550516
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 聰 東北大学, 工学部, 助手 (70133048)
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Keywords | 還元反応速度 / 亜鉛、鉄混合酸化物 / 多界面反応モデル / 混合律速 / 気孔内有効ガス拡散係数 / 化学反応速度定数 / 鉄還元揮発法 / 律速段階 |
Research Abstract |
亜鉛、鉄混合酸化物のCOーCO_2混合ガスによる還元反応速度を明らかにすることを目的とした一連の実験計画に従って平成元年度まず混合物ではなく、純粋なヘマタイトおよび酸化亜鉛のペレットについて973〜1173Kの温度範囲で還元を行って還元率曲線を得、これらの結果にそれぞれ等温1界面未反応核モデル、等温収縮モデルを適用し、混合律速の解法で速度パラメ-タを求めた。本年度はこれらの速度パラメ-タおよび新たなパラメ-タとしての活量(ZnO、FeOの活量)を考慮した等温2界面未反応核モデルにより還元率曲線を算出した。一方実際に、973〜1173Kの温度範囲で還元実験を行って、実測値と計算値を比較検討した。得られた結果をまとめると次のようになる。 (1)亜鉛、鉄混合酸化物のCOーCO_2混合ガスによる還元反応にZnO、FeOの活量を考慮した等温2界面未反応核モデルを適用したところ、酸化鉄の還元率曲線を十分表現することができた。酸化亜鉛の還元率は1173K、CO92.0%の条件において実測値が計算値に比べて遅れる結果となったが、この条件を除くと計算によりほぼ還元率曲線が表現できた。この場合、ガス境膜内物質移動過程、生成物層中の気孔内ガス拡散過程、Fe/FeO界面およびZn/ZnO界面における化学反応過程を考慮したが、これらの中で酸化鉄の還元反応速度を支配するのはガス境膜および気孔内のガス拡散過程であることが推察された。 (2)鉄還元揮発法(第1段反応)の最適条件は実験結果ならびにモデル計算により低温の973K程度であることがわかった。
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