1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01550523
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
村山 武昭 九州大学, 工学部, 助教授 (40112312)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑野 祿郎 九州大学, 工学部, 助手 (60037794)
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Keywords | 炭材 / コ-ルドボンドペレット / 還元 / ソル-ションロス反応 / 圧力変化 / 温度変化 / 数式モデル / 反応速度 |
Research Abstract |
昨年度に続き、まず、反応のメカニズムの調査を行った。本年度は昨年度よりもペレット径を小さくし、工業的に使用されるサイズ(14mm)で調査を行った。得られた成果は以下の通りである。 1、反応時のペレット内圧力変化は、ペレット径を小さくしても、約700mmH_2Oにもなることがわかった。しかし、これは全圧に比べると小さい。 2、反応時のペレット内温度変化は、ペレット径が小さくなると、ペレット内部はほとんど等温とみなせるが、バルク温度よりもかなり低いことがわかった。 3、充填層還元では、層下部で発生したガス(CO or CO_2)が反応に寄与する可能性があるため、COガス流量の反応に及ぼす影響を調査したが、炭材を含まない場合と同様に、COガス流量が多い方が反応は速いことがわかった。 4、ペレットを構成する粒子径は、小さい方が還元速度は速くなることがわかった。最終還元率も高くなった。 5、N_2雰囲気中の反応時の排ガス組成の経時変化を調査し、反応初期はCO_2が多量に発生するが、組成は一定ではなく、ソル-ションロス反応が遅いことは確かだが、それが律速とは言えないこと、反応後期はほとんどCO100%になっており、還元が律速になっていることがわかった。この傾向は、ヘマタイトの反応性によることがわかった。 6、上記の結果をもとにモデルを再検討し、従来使用されていたガス化律速モデルは使用できないこと、ガス化反応、還元反応、ペレット内ガス拡散、ガス境膜内物質移動を考慮したモデルが妥当との結論を得た。 7、上記の点を考慮したグレインモデルを構築し、シミュレ-ション計算を行った結果、測定値の傾向を良く表わすことがわかった。
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