1991 Fiscal Year Annual Research Report
新しいPbTiO_3ーTiO_2系高温用PTCセラミックスの組織とPTC発生機構
Project/Area Number |
01550542
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
岡田 益男 東北大学, 工学部, 助教授 (80133049)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉本 諭 東北大学, 工学部, 助教授 (10171175)
田中 煕巳 東北大学, 工学部, 助手 (70005289)
本間 基文 東北大学, 工学部, 教授 (50005261)
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Keywords | PbTiO_3ーTiO_2系セラミックス / PTCサ-ミスタ- / 遷移金属酸化物添加 / PTCR発現機構 / 測定雰囲気 |
Research Abstract |
本年度はPbTiO_3ーTiO_2系サ-ミスタ-のPTCR特性の発現機構を解明する目的で以下の実験を行った。 1.従来のPTCR発現機構は強誘電体同士の結晶粒界において、電子のアクセプタ-レベルが存在することに基因するとされている。本研究ではBatiO_3系サ-ミスタにおいて結晶粒界のアクセプタ-レベルを変化させるとされている遷移金属の酸化物(Cr_2O_3,CuO,NiO,Fe_2O_3など)を添加し比抵抗温度特性を検討した。その結果,Cr_2O_3,CuO,NiO添加はPTCR効果の増大と安定性を向上させる効果を示したが,Fe_2O_3とCoOはPTCR特性を低下させた。またBaTiO_3系ではPTCR特性を著しく向上させる効果があるMnO添加は本系において、PTCR特性を著しく低下させた。 2.PTCR効果を増大させるとされている酸素の影響を調べるために、PTCR特性を示した試料についてAr中,真空中で比抵抗温度特性を測定すると,真空中測定ではPTCR特性は観察されず,またAr中測定では480℃まで昇温試料でPTCR特性が発現し,620℃まで昇温するとPTCR特性は出現せず,酸素がPTCR特性発現に重要な影響を示すことが判明した。
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