1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01550544
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高杉 隆幸 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (20108567)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 光彦 宮城高等工業専門学校, 助教授 (40042254)
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Keywords | IVaーVIII化合物 / 金属間化合物 / B2型 / CoTi / 高温変形 / 超格子転位 / 相安定性 |
Research Abstract |
1.合金探索 強度の異常温度依存性を示すB2型金属間化合物を索るために,本年度はIVaーVIIIB2型であるFeTi,CoTi,CoZr,CoHf,NiTiについて系統的調査を行った。以前の結果も含めてCoTi,CoZr,CoHf,NiTiでは異常性が認められるがFeTiでは認められなかった。また,FeTiーCoTiーNiTiの擬二元化合物についての組成依存性を系統的に調査したところ,強度の異常温度依存性と延性化は基本的にはe/a(電子・原子比)に依存し,この値が大きいものほど,すなわちCoTi側とNiTi側で著しい事がわかった。これらの事実より,強度の異常性の発見はB2型構造の相安定とに何らかの相関性があることが示された。 2.変形の微視的観察 CoTi単結晶の巨視的変形挙動に対応した転位組織と転位構造を電子顕微鏡観察により広範な温度領域ならびにいくつかの試料方位について解析した。その結果,広い温度領域で〈001〉転位が活動していること認めた。さらに,弱ビ-ム法によりこの転位は部分転位に分解していないことを明らかにした。現在これを確証するために高分解能電顕法(格子像観察)により詳細な観察を試みている。 3.機構の解明 IVーVIIIB2型金属間化合物の強度の異常性は〈001〉転位の芯構造に由来する事が明らかにされつつある。その機構としては,分解した部分転位によるとする考えよりも単一転位の転位芯構造に由来するものと提案される。この場合,強度の異常性は温度と応力の手助けによる熱活性化によるglissile構造からsessile構造の変態によるものと推察される。この変態のしやすさはB2相の相安定性により知る事が可能である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] T.Takasugi: "Plastic Flow of B2ーtype CoTi Single Crystals" Philosophical Magazine A. 61. 785-800 (1990)
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[Publications] M.H.Yoo: "Slip Modes in B2ーtype Intermetallic Alloys" Materials Transaction,JIM. 31. 435-442 (1990)
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[Publications] T.Takasugi: "Anomalous Temperature Dependence of the Yield Strength in IVaーVIII Intermatallic Compounds with B2 Structure" Journal of Materials Science. 26. (1991)
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[Publications] T.Takasugi: "The Ellect of Temperature and Orientation on Dislocation Microstructure in B2ーtype CoTi Single Crystals" Philosophical Magazine A. 62. (1991)
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[Publications] M.Yoshida: "Deformation Microstructures in B2ーtype CoTi Single Crystals" MRS Symp.Publication. 213. (1991)