1989 Fiscal Year Annual Research Report
光CVD法による無機エピタキシャル膜のフォトルミネッセンス
Project/Area Number |
01550602
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
河合 七雄 大阪大学, 産研, 教授 (60127214)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅井 彪 大阪大学, 産研, 助手 (30029897)
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Keywords | レ-ザ-CVD / 窒化ガリウム |
Research Abstract |
GaN薄膜について、レ-ザ-CVD法によって欠陥の少ないエピタキシャル膜を得ることを目的に、反応条件を種々に変えて生成する膜の構造・形態の変化を調べ、反応過程を検討した。トリメチルガリウム(TMG)とアンモニアを出発原料ガスとして、ArFレ-ザ-光(波長193nm)をサファイア基板に平行に入射し、薄膜を作製した。基板温度が900℃において平らな面をもつ粒子が見られ、他の温度では不規則な形状の粒子のみが生成した。この温度で作製条件を変化させて、エピタキシャル膜の作製を試みた。最終的に得られたGaN膜は条件に依存せず、不規則な形状の粒子集合体で、その結晶は不安定相である等軸晶系に属する。しかし反応初期には安定相である六方晶系の結晶が析出し、六角板状の粒子形態を取っている。この六角板状晶の成長する過程で、表面の平面状に山なりに堆積物が積もり、その後等軸晶系に構造変化し、形態も不規則になることが判明した。以上の結果は、キャリアガスを用いず、TMGとアンモニアを直接反応容器に導入したため、反応種の過飽和度が高くなったためと推定される。レ-ザ-光は、基板に吸着した反応種を脱着させる効果をもち、基板に垂直に照射すると膜生成は遅くなった。また、平行照射の場合も、基板から10mmほど離れた方がよく成長し、光励起によって生じた一次励起種よりも、それが周囲のガスと反応して生成した二次生成種が反応に有効であることが判明した。現在、質量分析・発光スペクトルによって反応種を調べており、その成果に立脚して反応条件を制御し、欠陥の少ないエピタキシャル膜の作製を目指す。
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Research Products
(1 results)