1989 Fiscal Year Annual Research Report
化学修飾したセラミック粉体表面の熱測定による特性評価
Project/Area Number |
01550603
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
服部 信 広島大学, 工学部, 教授 (30034416)
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Keywords | 非酸化物セラミックス / 窒化ホウ素 / 窒化ケイ素 / 表面酸性度 / 酸・塩基相互作用 / 吸着熱 / 浸漬熱 |
Research Abstract |
1.非酸化物セラミックス原料のうち、窒化ホウ素および窒化ケイ素を取り上げ、オ-トクレ-ブ中で水およびメタノ-ルと反応させた。アンモニア生成が認められたことにより、表面に水酸基やメトキシ基が形成された可能性がある。現在、FT-IRによる同定確認を行っている。 2.ハメット指示薬による表面酸・塩基性の定性を行った。いずれの試料も表面はpKa=+4.8程度の固体酸性を示すことがわかった。反応処理後の試料の表面酸強度も同じ値となった。つぎに、Benesiの方法に従って、ブチルアミン滴定により表面酸量を測定した。窒化ケイ素は酸量が少なく、測定不可能であった。窒化ホウ素未処理試料では0.2mmol・g^<-1>の酸量となった。処理試料の酸量はこの約2倍であり、メタノ-ル反応でもアルコキシ基より水酸基が多く形成されたことを示唆する。 3.ブチルアミンおよびピリジンのオクタン溶液への浸漬熱を測定した。オクタンへの窒化ホウ素の浸漬熱は約300mJm^<-2>であるが、ルイス塩基溶液の浸漬熱は610〜650mJm^<-2>と約2倍となった。窒化ケイ素では両者の差はなく、上記酸量における相違と対応している。 4.液体クロマトグラフ用送液ポンプを購入し、既有の微少熱量計用恒温槽などを援用して、吸着熱測定用フロ-マイクロカロリメ-タを試作した。上記浸漬溶液と同じ塩基溶液を用い、吸脱着に対応する発・吸熱のピ-クは検出されるが、ベ-スライン不良のため不十分であり、目下改良中である。 5.ピリジン/ヘプタン溶液を用いて吸着実験を行った。窒化ホウ素(未処理)について35kJmol^<-1>の値を得たが、これは水素結合エネルギ-を範囲を越えており、表面で酸・塩基相互作用がはたらいていることを示唆する。
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Research Products
(2 results)