1989 Fiscal Year Annual Research Report
高表面積化キレ-ト樹脂に固定した金属クラスタ-触媒の開発
| Project/Area Number |
01550611
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| Research Institution | The University of Tokyo |
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Principal Investigator |
戸嶋 直樹 東京大学, 工学部, 助教授 (50011010)
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| Keywords | 白金クラスタ- / キレ-ト樹脂 / イミノニ酢酸基 / 表面積 / 高分子触媒 / アルミニウム(III) / シクロオクタジエン / 水素化 |
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| Research Abstract |
(1)キレ-ト樹脂への白金クラスタ-の固定化
水溶性高分子または界面活性剤の存在下にヘキサクロロ白金(IV)酸溶液をアルコ-ル還元または光還元して白金クラスタ-分散液を調製することができる。この白金クラスタ-分散液をイミノニ酢酸基を有する架橋ポリスチレンであるキレ-ト樹脂と処理しても、白金クラスタ-をキレ-ト樹脂に固定化することはできなかった。そこでキレ-ト樹脂にヘキサクロロ白金(IV)イオンの形で固定化後、還元により白金クラスタ-とする方法を検討した。ヘキサクロロ白金(IV)イオンはNa(I)およびMg(II)に置換したキレ-ト樹脂には吸着しないが、Al(III)イオンを置換したキレ-ト樹脂に吸着した。この吸着白金イオンをLiBH_4で還元したところ、白金のクラスタ-となり、キレ-ト樹脂固定化に成功した。
(2)種々の表面積の白金クラスタ-固定化キレ-ト樹脂の調製
白金クラスタ-を固定化したAl(III)置換キレ-ト樹脂をエタノ-ルで洗浄後乾燥し、BET法で表面積を測定したところ、16.2m^2g^<-1>であった。この樹脂をNaOHまたはMgCl_2溶液で処理すると、それぞれNa(I)およびMg(II)置換体が得られ、その乾燥表面積はそれぞれ1.5および13.7m^2g^<-1>であった。白金クラスタ-固定前のAl(III)置換乾燥キレ-ト樹脂は、表面積が83.9m^2g_<-1>であり、その細孔径分布では半径20Åの細孔が多い。これに白金イオンを置換後、還元により白金クラスタ-を固定化すると、白金クラスタ-はこの細孔に制御されて、平均粒径26Åのものが生成していることが明らかとなった。
(3)白金クラスタ-固定化キレ-ト樹脂の触媒作用
(2)項で合成固定した触媒を用いて1,3-シクロオクタジエンのシクロオクテンへの選択的部分水素化を常温常圧下で行ったところ、活性は表面積に比例し、Al(III)置換体が最も高活性であることが明らかとなった。
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[Publications] Naoki Toshima: "The Removal of Nitrogen Monoxide by the Dry Iron(II)Complex Immobilized on Chelate Resin.The Preparation and Characterization of the Complex" Bull.Chem.Soc.Jon.62. 893-902 (1989)
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[Publications] Hiroyuki Asanuma: "Rapid Co-ordination of Nitrogen Monoxide to Iron(II)in a Mixed Valence Iron Complex Immobilized on a Chelate Resin in a Dry" J.Chem.Soc.,Chem.Commun.1989. 1075-1076 (1989)
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[Publications] Hiroyuki Asanuma: "Chelate Resin-Iron(II)Complex:Adsorption and Desorption of Nitrogen Monoxide at the Dry State" J.Polym.Sci.,Part A,Polymer Chemistry. 28. (1990)
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[Publications] Naoki Toshima: "Preparation of Platinum Cluster Catalyst Supported on Porous Chelate Resin-Metal Complexes for Hydrogenation of Olefin and Diene" Chemistry Lett.1990. (1990)
