1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01550660
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
宮浦 憲夫 北海道大学, 工学部, 助教授 (10002049)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 正治 北海道大学, 工学部, 助手 (20109490)
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Keywords | 不整ハイドロボレ-ション / 触媒的ハドロボレ-ション / カテコ-ルボラン / クロスカップリング反応 / Rhー触媒 / Pdー触媒 |
Research Abstract |
昨年度は触媒的ハイドロボレ-ション反応について立体選択性,官能基選択性,共役ジェンに対する1,4ハイドロボレ-ションなどを検討した。ボラン試薬としては無触媒下では反応が極めて遅いジアルコキシボラン,特に合成の容易なカテコ-ルボランを用いて検討した結果,種々のRhー錯体が触媒活性を示すこと見い出した。また共役ジェンに対してuzはPd(PPh_3)_4錯体が最も良い結果を与えた。いずれも反応は位置および立体選択的であり,低温でも容易に進行することから本年度は不斉ハイドロボレ-ション反応への応用を中心に検討した。 ceRh(COD)に少過剰の(+)DIOP,(+)BINAP,(S,S)CHIRAPHOS,(S)(R)BppFAを反応させ不斉配位子を有するRhー錯体を調製した。これにオレフィンおよびカテコ-ルボランを加えー10℃で反応後,アルカリ性過酸化水素分解により相当するアルコ-ルへ誘導した。調べた配位子の中ではDIOPが高い不斉収率を与えた。代表的結果を記載するとノルボルネン(59%ee),(Z)ー1ーフェマルー1ープロペン(47%ee),(E)ー1ーフェニルー1ープロペン(36%ee),インデン(74%ee)となった。ヒドロケイ素化合物を用いた不斉ヒドロシリル化反応がすでに報告されている。不斉誘起における立体化学はヒドロシリル化反応と同じ結果が得られたが,不斉収率はヒドロシリル化で報告されている値よりはるかに高い結果が得られた。得られた光学活性はアルキル基を有するボロン酸誘導体を合成反応に利用する目的からクロスカップリング反応についても検討した。我々は以前にホウ素化合物のクロスカップリング反応について報告しているが先の条件をボロン酸誘導体に応用することはできない。検討した結果,パラジウム触媒存在下にTl_2CO_3を塩基として反応させると収率70〜80%でハログン化ビニルやアリ-ルと反応することを見い出した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] M.Sato,N.Miyaura,and A.Suzuki: "Rhodium(I)ーCatalyzed Asymmetric Hydroboration of Alkenes with 1,3,2ーBenzodioxaborole." Tetrahedron Letter. 31. 321-234 (1990)
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[Publications] T.Ohe,N。Miyaura,and A.Suzuki: "PalladiumーCatalyzed CrossーCoupling Reaction of Aryl or Vinylic Triflates with Organoboron Compounds." Synlett.221-223 (1990)