1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01550706
|
Research Institution | Facluty of Engineering, Yamagata University |
Principal Investigator |
上田 充 山形大学, 工学部, 教授 (20007199)
|
Keywords | 化学選択的 / ポリアミド / 活性化剤 / ジカルボン酸 / ジミアン / アミノリシス / 酸性度 / 直接重縮合 |
Research Abstract |
前年度の結果を基に,活性化剤としてジフェニル(2,3ージヒドロキシー3ーベンゾオキサゾリル)ホスフォネ-ト(I)を用いて以下の化学選択的ポリアミド含成を行った. 1)水酸基を有するポリアミドの合成 5ーヒドロキシイソフタル酸と各種芳香族ジアミンの重合を活性化剤(I),トリエチルアミン(TEA)の存在下,室温ー80℃で行った.その結果,水酸基とアミノ基間の識別が行われ,高分子量の水酸基を含むポリアミドが得られた. 2)アミノ基を有するポリアミドの合成 5ーアミノイソフタル酸と各種芳香族ジアミンとの直接重縮合を活性化剤の存在下に行った.重合は橋かけ反応もなく,室温で進行した.活性アシル中間体は,pKa値の異なるアミノ基間の識別を行い,目的のアミノ基を有するポリアミドを与えた. 3)カルボキシル基を有するポリアミドの合成 イソフタル酸と3,5ージアミノ安息香酸との直接重縮合を室温で行った.重合はゲル化することなく進行し,対数粘度0.5dl/gのポリアミドを与えた.しかし,このポリマ-構造は保護基を用いて別途合成された基準ポリマ-の ^<13>CーNMRと比較検討された結果,アミン成分のカルボキシル基から一部枝分れしてることが判明した.これはモデル反応の結界から予想されるようにカルボン酸の識別が完全でないためである.そこで,このポリマ-の合成はOneーpot法で行った.すなわち,ジカルボン酸成分と(I)を10分間反応させた後,ジアミン成分を加える方法をとった.この方法により目的のカルボキシル基を有するポリアミドが得られることが分った. 以上のように,適当な反応性を付与された活性化剤を用いる直接重縮合により,化学選択的ポリアミド合成に成功した.
|
Research Products
(1 results)
-
[Publications] M.Ueda,T.Morosumi,M.Kakuta,and R.Sato.: "Chemoselective polyamidation" polymer J.22. 733-743 (1990)