1990 Fiscal Year Annual Research Report
ブロック共重合体を利用した寸法安定性を有する高分子液晶の合成
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01550713
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| Research Institution | Fukui University |
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Principal Investigator |
小平 俊之 福井大学, 工学部, 教授 (40020226)
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| Keywords | リビング重合 / ブロック共重合体 / 単分散高分子 / 側鎖型液晶高分子 / メタクリル酸エステル / ポルフィリン錯体 / 示差走査熱量計 |
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| Research Abstract |
液晶鎖を1成分とするブロック共重合体は、ミクロ相分離構造により液晶鎖と非液晶鎖が独立の相に存在するため、液晶鎖は液晶相を非液晶鎖は支持相となり、寸法安定性を有する液晶となることが期待される。そこで、側鎖にメソゲン基を持ち、鎖端にOH基を持つテレケリックポリメチルロキサン(TPMS)を合成し、これとケリックポリマ-との反応によりブロック共重合体の合成を試みてきた。しかし、この系では、TPMSの反応性が極めて低く目的の性質を持つブロック共重合体を得ることができなかった。そこで、本年度はメソゲン基を有するメタクリル酸エステル類(MsMA)のリビング重合をメチルアルミニウムポリファリン錯体を用いて試み、メタクリル酸エステルからの単分散液晶高分子の合成に初めて成功した。メソゲン基中にエステル基、ニトリル基等の官能基を有するものであっても、重合はリビング的に進行することを認めた。このリビング系を利用してメタクリル酸メチル(MMA)とMsMAからなるブロック共重合体の合成を試みた。ブロック共重合においてもリビング重合の進行を示唆する結果が得られた。すなわち、単分散ポリマ-の生成を確認するとともに、生成ブロック共重合体の分子量は、全てのリビングプレポリマ-から第二段階の重合が開始されたと仮定して計算した値と一致するものであった。またブロック共重合体中のpoly(MMA)鎖と液晶鎖の鎖長はかなり広範囲に調節可能であることも分かった。ブロック共重合体の熱的性質を検討したところ、poly(MMA)のガラス転移点とともに液晶相に由来する転移が観察された。このことはブロック共重合体がミクロ相分離構造をとっており、poly(MMA)鎖と液晶鎖が独立に存在していることを示唆するものである。このように当初の目的に合致する液晶高分子を合成することができたが、その性質の詳細については今後の検討を要している。
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[Publications] T.Kodaira,M.Mori: "Synthesis of sideーchain liquid crystallin polymer with narrow molecular weight distribution from methacrylates using methylsluminium porphyrin" Makromol.Chem.,Rapid Commun.,. 11. 645-649 (1990)
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[Publications] T.Kodaira,K.Mori: "Block copolymers of narrow molecular weight distribution with sideーchain LC polymeric block as one component" Makromol.Chem.,Rapid Commun.,.
