1990 Fiscal Year Annual Research Report
ハニカム構造高温固体電解質燃料電池の充填層電極におけるガス拡散と電気化学特性評価
Project/Area Number |
01550727
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
平戸 瑞穂 東京農工大学, 工学部, 教授 (20156681)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
二宮 善彦 東京農工大学, 工学部, 助手 (10164633)
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Keywords | 固体電解質燃料電池 / 固体電解質 / 燃料電極 / 空気電極 / 燃料電池出力特性 / 燃料電池用ガス |
Research Abstract |
火力発電所のエネルギ-転換効率を画期的に向上させ得ると期待されている脱カルノ-サイクル機関の固体電解質燃料電池を試作し,性能解析及び各種材料の選定を行うと共に,単一セル燃料電池の出力特性試験,石炭ガス化炉との直接接続を想定した硫化水素を含む水素,一酸化炭素,及び二酸化炭素の混合ガスによる連続運動を実施した。 本研究では電解質及び電極の選定を行うため外径30mm,厚さ0.5mmの固体電解質単一セル燃料電池試験装置をつくり,最良と考えられる材質及び製作法を種々検討した。結られた結果は固体電解質材料として8mol%イツトリア安定化ジルユニア(YSZ),燃料極としてNiO_2・YSZサ-メツト,空気極としてLa_<0.7>・Sr_<0.3>・MnO_3ペロブスカイト型複合酸化物等で,これらの材料を焼成粉砕し,夫々の手順に従って加工,燃料電池を組立てた。本試験で得られた最高性能は50mW/cm^2の場合で,電圧0.6V,電流90mA/cm^2であった。 次に大出力の燃料電池を指向して外径27mm,長さ270mm,厚さ1.5mmの円筒型燃料電池を試作し,種々の特性試験を行った。電解質材質,各電極材料は前記平板単一セル試験装置で選定したものである。実験の便宜上加熱は管状電気炉で行った。最高温度は1000℃までである。本試作燃料電池で得られた最大出力は,電圧0.6V,電流2.2A,で1.3Wであった。なお本試作品は平2年10月東京農工大学の科学技術展に出品,ミニカ-を走らせて好評を博した。 最後に固体電解質燃料電池と石炭ガス化炉との直接接続の発電プラントを想定し,硫化水素を含む水素,一酸化炭素,二酸化炭素の混合ガスによる連続運転を行った。この結果電極中に多量の硫化ニッケルが生成し,さらに表面ではそれらが容融してガス流の低抗を増大させるため出力は急速に低下,高度の脱硫処理なしには使用できないことがわかった。
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Research Products
(2 results)