1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01550747
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
広瀬 勉 熊本大学, 工学部, 教授 (40037841)
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Keywords | 圧力スイング吸着 / 気体分離 / 吸着 / 物質移動 / 周期的分離操作 / 除湿 |
Research Abstract |
1.本年度は、水蒸気-シリカゲルおよび二酸化炭素-ゼオライト系を対象に、吸脱着繰り返しに伴う動的物質移動特性の把握に主眼を於いて研究を行った。このため、単一もしくは小数個の各種吸着剤粒子を懸垂させ窒素で希釈した吸着質ガスの濃度を30秒から1時間の周期で変化させたときに現われる質量変化を電子天秤で追跡して平衡吸着量、粒子内物質移動係数、及び粒子内拡散係数を測定した。 2.行程切変え直後には粒子内物質移動係数が極端に大きくなり、かなりの高ガス流速(1m/s)であってもガス境膜物質移動抵抗が無視できないことが判かった。物質移動係数の経時変化と周期依存性について申請者等の理論解析に照らして考察したところ、周期の短いときの平均物質移動係数の周期依存性は浸透説に近い形になり、申請者の理論解析の妥当性を裏付けたが、行程切り変え初期の瞬時物質移動係数は必ずしもうまく記述できず今後の課題として残された。 3.動的方法で得た平衡吸着量と静的方法で得た平衡吸着量との間には差異が見られた。また、本法で得た粒子内拡散係数は破過曲線より得られる拡散係数より大きな値となった。これらの現象は恐らく細孔構造の不均一性に起因するものと思われるので、細孔の構造解析に基づいて今後検討さるべき新しい課題を提供した。 4.物質移動係数の経時変化を考慮した圧力スイング吸着の動的シミュレ-ションの検討を始め、来年度の研究へ引き継ぐこととした。
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