1990 Fiscal Year Annual Research Report
氷核活性細菌から菌体外氷核活性物質の製造方法と応用に関する研究
Project/Area Number |
01550766
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
小幡 斉 関西大学, 工学部, 教授 (00067646)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳山 泰 関西大学, 工学部, 教授 (60067519)
長谷川 喜衛 関西大学, 工学部, 専任講師 (30156327)
谷下 準一 関西大学, 工学部, 専任講師 (50067584)
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Keywords | 氷核活性細菌 / Pseudomonas fluorescens / Pseudomonas viridiflava / 氷核形成温度 / 氷核活性物質 / TritonXー100 / Mg(II)イオン / 凍結剤 |
Research Abstract |
氷核活性を有するPseudomonas fluorescens KUINー1の氷核活性は35℃、1時間、熱処理することによって著しく減少した。そこで菌株KUINー1の氷核形成温度(T_<50>)に対する糖類の効果について調べた結果、リボ-ス、アラビノ-ス、フルクト-ス、キシロ-ス、グルコ-ス、サッカロ-スの順に菌株KUINー1の氷核活性の熱ストレスが減少した。これらの糖分子中のエクアトリアルの水酸基の数は、NMRスペクトルから求められ、リボ-ス、アラビノ-ス、フルクト-ス、キシロ-ス、グルコ-ス、サッカロ-スの順に多くなっている。この結果、菌株KUINー1の氷核形成温度(T_<50>)に対する糖類の添加効果は、糖分子中のエクアトリアルの水酸基の数の増加とともにほぼ直線的に増加することがわかった。 氷核活性を有するPseudomonas viridiflava KUINー2の外膜から無細胞の氷核活性物質の分離を界面活性剤(Triton Xー100,Deoxycholic acid,Cholic acid)を用いて検討した。その結果、生細胞を2%ーTriton Xー100(10mMーEDTA・2Naを含む)で、24時間、4℃で処理すると菌株KUINー2の外膜から無細胞の氷核活性物質が脱離することがわかった。つぎに無細胞の氷核活性物質にElastase,Pronase K,Thermolysin,Lentil lectinなどを添加した結果、無細胞の氷核活性物質の氷核活性は、著しく低下した。無細胞の氷核活性物質の氷核活性は生細胞よりも多少低くなる。しかし、無細胞の氷核活性物質にMg(II)イオンまたはCa(II)イオンを添加することによって、無細胞の氷核活性物質の氷核形成温度(T_<50>)がー5.6℃からー3.5℃まで上昇することがわかった。 無細胞の氷核活性物質を蓄熱剤、保冷剤、海水などに添加して冷却曲線を測定した結果。過冷却の現象が失われたり、凍結速度が早くなり、省エネルギ-の凍結剤としての応用が可能であることから、無細胞の氷核活性物質の応用として、冷凍関連分野での利用が期待できる。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Hitoshi OBATA: "Culture conditions of Erwinia uredovora in reference to its high iceーnucleating activity of the culture supernatant" Agric Biol.Chem.54. 2171-2174 (1990)
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[Publications] Hitoshi OBATA: "The effects of sugars on heat treatment of the iceーnucleating Pseudomonas fluorescens" Chemistry Express. 5. 745-748 (1990)
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[Publications] Hitoshi OBATA: "Release of cellーfree ice nuclei from Pseudomonas viridiflava with Triton Xー100/EDTA system and its ice nucleation properties" J.Ferment.Bioeng.70. 308-312 (1990)
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[Publications] 松永 是: "バイオ新素材のはなし" 日刊工業出版, 15 (1990)