1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01560030
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
大川 清 静岡大学, 農学部, 教授 (60185204)
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Keywords | ロゼット化 / 休眠 / Eustoma grandiflorom / Eustoma |
Research Abstract |
ロゼットを打破する温度範囲と処理期間について明らかにすることを目的として、苗齢別に‘福紫盃'を供試して、1989年から1990年にかけて試験を行った。播種後週1回抽だい率を調査し、抽だい後に抽だい時の展開本葉数を調査した。 1.低温(10℃)処理期間が苗齢の異なったトルコギキョウのロゼット打破に及ぼす影響 1989年3月11日に33/28℃(昼/夜温)のファイトトロンで播種、育苗し、本葉が2、4、6、8枚展開後(2、4、8、12週後)に、10℃の恒温室(17μmolm^2s ^1、連続照明)で低温処理を、3、4、5、6、7週間行い、その後ガラス温室(25±3/20±3℃)で栽培した。本葉2枚区は間引きを行い移植をしなかったが、それ以外の区は本葉4〜6枚時に移植した。 結果は第1、2図及び第1表に示した。いずれの区も80%以上抽だいした。本葉2枚区では低温処理週数に関係なく、処理後9週で80%抽だい率が100%に達しなかった。抽だい時の展開本葉は、本葉2枚区を除いて、3週処理で多く、7週処理で少なかった。 2.ロゼット打破処理温度及び期間がトルコギキョウの抽だい率に及ぼす影響 低温処理によってロゼット打破できることが明らかとなったため、必要な温度範囲と処理期間を明らかにするために、1989年4月13日及び10月16日に播種し、33/28℃のファイトトロンで4週間栽培後、本葉4枚時に5、10、15、20、22.5、25、27.5℃一定に制御した温度勾配恒温器(35μmolm^2s ^1、連続照明)に搬入し、4、5、6週間後に28/23℃のファイトトロンに移し、試験終了まで栽培した。いずれも間引きを行い移値を行わなかった。 4月13日播種の結果を第3、4図及び第2表に示した。5〜20℃の処理区で87%以上の抽だい率となった。しかし、5℃では処理期間中にほとんど生育せず、処理後に本葉を2枚程度展開した後抽だいしたため、処理後80%抽だいまでの週数は長くなった。処理後80%抽だいまでの週数は処理週数が長いほど短いが、播種後80%抽だいまでの週数でみると同じであった。抽だい時の展開本葉数は7〜8枚(3〜4節)であったが、20℃4週処理区が最も多くなった。22.5℃以上の温度では抽だい率が著しく低く、27.5℃ではほとんどが抽だいしなかった。抽だいした個体も、展開本葉が10枚以上と多かった。10月16日播種の結果もほぼ同様であった。
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