1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01560034
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Research Institution | SHIMANE UNIV. |
Principal Investigator |
青木 宣明 島根大学, 農学部, 助教授 (40032651)
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Keywords | ボタン / 花芽分化 / 促成能力 / 予備冷蔵 / 早期促成 / 栽培温度 / 切り花形質 |
Research Abstract |
1.数種のボタンの花芽分化と早期促成における促成能力との関係について調査した。 7月下旬には,供試した大半の品種においてがくの分化が確認され,花芽分化が始まっていた。一部の品種については花弁の分化も確認された。9月下旬には全品種とも花弁の分化が確認された。予備冷蔵処理によって,花芽分化が促進する品種とあまり変化が認められない品種に分類された。一部の品種(“島大臣"や“墨流"など)では雄ずい分化や雌ずい分化が認められた。また花弁と雄ずいとの間に未分化部位が認められ,花弁と雄ずい分化を同時に進行させる時期が存在すると考えられる。開花率は,予備冷蔵処理によって向上する品種,低下する品種及びあまり変化の認められない品種の3群に分類されることが明らかとなった。採花時の草姿は、予備冷蔵処理がなくても茎葉の伸展が良好で,切り花の草姿に問題はなかった。予備冷蔵処理によって開花日は促進されるものの,品種(“墨流"など)によっては切り花の花弁数が激減した。花芽分化の早晩と促成能力の関係については,一定の傾向を示さなかった。 2.中期促成において,栽培温度(高温区及び低温区)が開花期や切り花形質に及ぼす影響について調査した。 “花競"の場合,発芽日については区間にほとんど差はなかったが,開花日については15日間の差が生じた。一方“八千代椿"の場合,発芽日,開花日とも区間に差が生じ,発芽日で5日間,開花日で15日間の差となった。高温区の場合,両品種とも発芽から開花までの日数は30日以内であった。開花率は両品種,両処理区とも100%であった。採花時の切り花形質は,両品種とも区間に差が生じ,低温区の切り花形質は高温区より優れた。とくに“花競"の場合,切り花形質の差は著しかった。 以上の結果から1棟のハウスで,早期促成栽培から半促成栽培まで4作の作付けが可能であることが示唆された。
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Research Products
(2 results)