1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01560085
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
一島 英治 東北大学, 農学部, 教授 (60015063)
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Keywords | デオキシリボヌクレア-ゼ / DNase / DNaseEy / 鶏卵 / 卵黄 / グラニュ-ル / ニワトリ |
Research Abstract |
本研究は鶏卵卵黄中にデオキシリボ核酸分解酵素活性(DNase)を発見したことにはじまる。DNase活性は卵黄のプラズマ画分とグラニュ-ル画分に存在した。プラズマ画分の活性は精製操作で失活し易っかった。グラニュ-ル画分を3%食塩処理により可溶化し、次いでエ-テル処理による水層画分中に存在するDNaseをDEAE-Toyopearl,Sephairgl S-200、ヒドロキシアパタイト、DNA-celluloseの各クロマトグラフィ-により精製した。ヒドロキシアパタイト段階で約3,300倍に精製した。最終の段階で非活性は約1/10に減少した。本DNaseの分子量は33,000で、dsCCDNAに最適pH7.0付近で作用しOC、次いでL-DNAへと変換した。キレイト試薬によりアポ酵素となり失活した。Mg^<2+>あるいはCa^<2+>の添加で活性は回復した。Mn^<2+>あるいはCo^<2+>の添加によっても一部の活性は回復した。本酵素によるホスホジェステル結合の切断後、5'-ヌクレオチダ-ゼあるいは3'-ヌクレオチダ-ゼを作用させて無機リン酸の遊離をみたところ、5'-ヌクレオチダ-ゼによる遊離リン酸が明らかに多かった。以上の結果、本DNaseは生成物に5'リン酸,3'-OHを与えることが明かとなった。さらに、本酵素の塩基特異性について、5'-末端標識法で検討した。本酵素により生成したオリゴヌクレオチドにアルカリホスファタ-ゼを作用させ、次いで〔γ-^<32>P〕ATPを用いT4ポリヌクレオチドキナ-ゼにより、5'-OHに^<32>Pを転移標識した。ヌクレア-ゼP_1消化の結果、dCMP,dTMPが得られdGMPは全く得られなかった。以上の結果、本DNaseはピリミジン塩基特異的であることが明かとなった。本DNaseの季節変動を調べたところ、7月に活性が最高になることが明かとなった。本酵素は抗ウイルス性の生体防御酵素であることが強く示唆された。 以上の結果、鶏卵卵黄中のDNaseは従来知られなかった新規のピリミジン塩基特異的な5'-リン酸を生成するDNaseでDNaseEyと命名された。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 一島英治: "鶏卵卵黄中のDNase" 生化学. 60. 931 (1988)
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[Publications] TAKAHASHI MASAYUKI: "DNase Ey,a novel DNase from hen's egg yolk" Agric.Biol.Chem.54. (1990)
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[Publications] ICHISHIMA EIJI: "Soluble and bound forms of aminopeptidase in hen's egg yolk" Agric.Biol.Chem.53. 1867-1872 (1989)
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[Publications] TAKOI KIYOSHI: "Functional changes of polyethylene glycol-modified serine proteinase from Aspergillus sojae and interaction with α_<2->macroglobulin" Agric.Biol.Chem.53. 2063-2071 (1989)
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[Publications] KAMATA HIROTOSHI: "Characterization of the complex between α_<2->macroglobulin and a serine proteinase from Bacillus natto" Agric.Biol.Chem.53. 2695-2702 (1989)
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[Publications] YAMAGATA YOUHEI: "A new alkaline proteinase with pI 2.8 from alkalophilic Bacillus sp." Curr.Microbiol.19. 256-264 (1989)
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[Publications] 一島英治: "発酵食品への招待ー食文明から新展開までー" 裳革房, 156 (1989)