1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01560088
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
荒井 綜一 東京大学, 農学部, 助教授 (20011934)
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Keywords | コメ / シスタチン / オリザシスタチン / 植物遺伝子 / オリザシスタチン遺伝子 |
Research Abstract |
コメ種子システインプロテイナ-ゼインヒビタ-(オリザシスタチンと命名)をコ-ドするゲノムDNAを,コメ染色体DNAの消化断片で構成されたλEMBL3ファ-ジライブラリ-から,オリザシスタチンcDNAをプロ-ブとしたスクリ-ニングにより分離した。分離されたDNA断片は,このcDNAを用いたゲノムSou+hernブロット分析のパタ-ンと矛盾しないことから,単コピ-遺伝子であると判定した。長さは約1400塩基対で,3つのエクソンと2つのイントロンから構成されていた。第1イントロン(336塩基対)はAla-38とAsp-39の間に介在し,第2イントロン(372塩基対)は3′非コ-ド領域の終止コドンに隣接するグアニンのところに存在した。Slヌクレア-ゼマッピングにより,開始コドン(ATG)の104塩基上流のアデニンのところから転写が行われると考えられた。そのさらに上流には典型的なCATおよびTATAボックス配列が見いだされた。とりわけ,TATAボックス周辺,転写開始部位周辺,開始コドン周辺,停止コドン周辺の塩基配列は,高等植物遺伝子の当該部位周辺にしばしばみられるコンセンサス配列と一致していた。興味深いことに,オリザシスタチン遺伝子のイントロンの位置は,ヒトのキニノ-ゲン(システインプロテイナ-ゼインヒビタ-の一種)をコ-ドする遺伝子やヒトのだ液シスタチンをコ-ドする遺伝子のイントロンの位置とまったく異っていた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Hiroto Kondo: "Cloning and sequence analysis of the genomic DNA fragment encoding oryzacystatin" Gene. 81. 259-265 (1989)
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[Publications] Hiroko Kondo: "Immunoassay of oryzacystatin occurring in rice seeds during mature and germination" Agric.Biol.Chem.53. 2969-2973 (1989)
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[Publications] Keiko Abe: "Organization and primary sequence of multiple genes encoding type II mRNA species of rice prepro-glutelin" Agric.Biol.Chem.53. 2969-2973 (1989)
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[Publications] Keiko Abe: "The NH_2-terminal 21 amino acid residues are not essential for the papain-inhibitory activity of oryzacystatin" J.Biol.Chem.263. 7655-7659 (1988)
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[Publications] Soichi Arai: "Molecular cloning of an ice nucleation gene from Erwinia ananas and Its Expression in Escherichia coli" FEMS Microbiology Letters. 61. 53-56 (1989)
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[Publications] Keiko Abe: "An ice nucleation active gene of Erwinia ananas" FEBS Letters. 258. 279-300 (1989)