1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01560091
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
岡田 厳太郎 静岡大学, 教育学部, 教授 (70021904)
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Keywords | Trichderma viride / セルラ-ゼ / 多機能高活性型セルラ-ゼ / セルラ-ゼ系 / 複合酵素系 / Meicelase |
Research Abstract |
本研究代表者はすでに、糸状菌Trichderma virideの生産するセルラ-ゼ系を解析中、構成セルラ-ゼ成分中に強力な水解・縮合・移転作用を併有し、天然セルロ-スを高効率で分解する多機能高活性型新規セルラ-ゼ成分の存在を確認してきた。本研究では、この新規セルラ-ゼ成分を、T.virideの液体培養物から高純度かつ高収率で得る分画・精製法の確率と、当該精製酵素の示す基本的な性質を調べることを目的とした。以下に、本年度得られた研究実績の概要を列記する。 1)T.virideの液体培養物より調製された市販セルラ-ゼ製剤原末(Meicelase)から抽出した粗酵素を、Amberlite CG-50およびDEAE-Sephadex A-50によるカラムクロマト、アンフォラインによる等電点電気泳動、Bio-Gel P-100ゲル濾過などを順次併用することにより、当該多機能高活性型新規セルラ-ゼ成分を大量かつ高収率で、純化・精製する方法を確率した。 2)精製酵素のPI、分子量(SDS-PAGE法)、糖含量(グルコ-ス換算)それぞれ4.52、76000、12.5%であった。 3)精製酵素は典型的なエンド様式の水解機を示し、CMC(カルボキシメチルセルロ-ス)、アビセル(微結晶セルロ-ス)に対する比活性はそれぞれ35.90、0.361 μ mol reducing sugar as glucose/min/mg prorein で、これら両基質を強力に水解する作用機作を示した。 4)精製酵素の至適ph、ph安定性(45℃、2時間処理)、至適温度、温度安定性(10分間処理)、反応生生物のアノマ-型はそれぞれ4.8、4.2〜7.0、60℃、55℃<、β型であった。 5)精製酵素は比較的高濃度のセロビオ-スから、単なる加水分解機作によるのではなく、かなり複雑な機構を介して、グルコ-スを大量に生成するものと予測された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Hideaki Kuwabara: "Characterization of enzyme productivity of protoplast regenerants from cellulase-producing fungus Robillarda Y-20" Enzyme Microbiolgy and Technology. 11. 696-699 (1989)
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[Publications] Yoshinori Kubo: "Production of cello-oligosaccharides by enzymaeic hydrolysis in the presence of activated carbon" Enzyme Microbiology and Technology. 12. 72-75 (1990)