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1990 Fiscal Year Annual Research Report

神経細胞突起刺激ガングリオシド(GQ1b)の合成研究

Research Project

Project/Area Number 01560145
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

近藤 忠雄  名古屋大学, 化学測定機器センター, 助手 (70093028)

Keywordsガングリオシド / GQ1b / Nーアセチルノイラミン酸 / シアル酸 / シアル酸ーシアル酸 / 合成 / 糖脂質 / 多シアル化ガングリオシド
Research Abstract

ガングリオシドは、シアル酸を含むスフィンゴ糖脂質であり、分化、増殖、免疫、癌化、神経伝達作用などの細胞のシグナル受容・分子識別の機能に密接に関与している。永井らによって見い出だされたガングリオシドGQ1bは、10^<ー9>モルで神経細胞突起刺激作用活性を持つ超微量活性物質である。本研究の目的は分子構造と活性機能の関係を解明するために、ガングリオシドGQ1bとその類緑体の合成方法論の開発である。この合成は現在話題の糖鎖科学からも注目されている。研究の最大課題は、この分子の活性中心であるシアル酸ーシアル酸結合の構築である。前年度の研究成果からシアル酸を選択的にαーグリコシル化するには、隣接基関与能を持つフェニルチオ基をNーアセチルノイラミン酸の3β位へ導入のが極めて有効であることが分かった。
創製したシアル酸の2βークロロー3βーフェニルチオ誘導体(1)を用いてチオラクトシドと結合し、生成した3糖をさらに、新しく開発した硫黄原子活性化法でセラミドとグリコシル化することで短段階でガングリオシドGM3の合成に成功した。また、シアル酸の2ーフッ素化糖の化学的な安定性と糖供与能に着目し、GQ1bの合成鍵化合物となる2βーフロロー3βーフェニルチオーNeuAc(2αー3)NeuAc(2)を創製した。実際に、この糖、2とチオラクトシドとを塩化第1錫ー銀トリフラ-ト存在下に縮合することによって〜35%と他の方法では達しえない高収量で4糖のオリゴ糖を合成することができた。現在、セラミドの誘導体と縮合することで第1目標のDT3の合成中である。研究の目的とした効率的、柔軟性を持った多シアル化ガングリオシド合成の方法論が開発できた。さらに、本研究を推進し近い将来,GQ1bの合成に到達できるものと考える。現在研究を論文にまとめている。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] Tadao Kondo,Hiroyuki Abe,Syunji Tsukamoto,Toshio Goto: "Synthetic Studies on Gangliosides" Carbohydrate Res. 1991. (1991)

URL: 

Published: 1993-08-11   Modified: 2016-04-21  

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