1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01560154
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Research Institution | Department of Agricultural Chemistry, College of Agriculture, University of Osaka Prefecture |
Principal Investigator |
中山 充 大阪府立大学, 農学部, 教授 (20033821)
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Keywords | 抗腫瘍抗生物質 / Myrocin B / Myrocin C / ピマラン型ジテルペノイド / 3ーメトキシー2,5ートルキノン / 含塩素シキミ酸誘導体 |
Research Abstract |
微生物起源のα,βー不飽和カルボニル構造を持った抗腫瘍抗生物質が、生体内で重要な機能を有するSH酵素とMichael付加反応を起こし抗腫瘍活性を持つような新規物質の単離・精製・構造解析を目的として研究を行った。大阪府堺市内の土壌より目的に適うかびNo.55およびNo.155株を分離した。得られたかびの最適培養条件を検討し、培養濾液より活性物質を各種クロマトグラフィ-を用いて、単離・精製した。 得られた物質は各種スペクトルデ-タ、特に^1Hー^1H,^1Hー^<ー13>Cシフト相関2DーNMR(COSY)スペクトル、の解析を行い、また必要に応じて単結晶X線構造解析を行って、それらの構造を決定した。Myrothecium verrucaria No.55株から得られたシクロプロパン環を持ったピマラン型ジテルペノイドであるmyrocin CとBの構造を1,20ーcycloー6,9ーdihydroxyー7ーoxoーおよび1,20ーcycloー6,9ーdihydroxyー7,11ーdioxoー8,15ーpimaradiーeneー19,6ーγーlactoneと、シクロプロパンの開裂した55ー0物質は9ーhydーroxyー7ーoxoー1,5,8,15ーpimaratetraeneー19,6ーγーlactoneと決定した。No.155株(Penicillium sp.)から得られたpーベンゾキノンを骨格とする155ーA物質と塩素を含んだシキミ酵誘導体である155ーB物質の構造を3ーmethoxyー2,5ーtoluquinoneと(1R,6R,9S,10S)ー9ーchloroー10ーhydroxyー8ーmethoxycarbonylー2,5ーdioxabicyclo[4.4.0]decー3ーoneー7ーeneと決定した。 Myrocin B,Cおよび55ー0物質の生物学的性質はMyrocin B,Cは還元型グルタチオンと拮抗するが、55ー0物質は拮抗しない。Myrocin B,Cおよび55ー0物質のエ-ルリッヒ腹水癌細胞を移植したマウスに対するin vivoでの試験の結果、Myrocin Bの延命率は169%、Myrocin Cは130%を示しいずれも顕著な抗腫瘍活性を示した。しかし、55ー0物質は全く活性を示さなかった。一方、155ーB物質はPー388マウスリンパ球白血病細胞に対して10γ〜2γで細胞増殖を抑えた。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] E.Kitamura: "(1R,6R,9S,10S)ー9ーChloroー10ーhydroxyー8ーmethoxycarbonylー4ーmethleneー2,5ーdioxabicyclo[4.4.0]decー3ーoneー7ーene.A First Chlorineーcontaining Shikimate related Metabolite from Fungi." Tetrahedron Lett.31. 4605-4608 (1990)