1989 Fiscal Year Annual Research Report
排気温度検出によるエンジン出力のモニタシステムの研究
Project/Area Number |
01560264
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山崎 稔 京都大学, 農学部, 教授 (00026460)
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Keywords | トラクタ用エンジン / エンジン出力検出 / 排気温度 |
Research Abstract |
3気筒、1396ml、最大出力16.2kWの機関を搭載しているトラクタを室内に固定し、PTO軸と電気動力計を連結し、PTO軸から機関に負荷を与えて、その出力を排気温度から検出する方法について実験を行った。機関設定回転数を1400rpmから2600rpmまでの間に7段階に設定し、定常負荷状態及び負荷変動時について、排気温度と燃料消費量の測定記録を行った。その結果を要約すると、以下の通りである。 1.機関出力と排気温度との間には、各設定回転数については、ほぼ直線関係が得られたが、その勾配は設定回転数が高いほど大きな値を示した。 2.排気温度と燃料消費量との関係についても、各設定回転数について、一次の高い相関関係があることが明らかにされた。 3.負荷を急変させた時の排気温度整定時間は、負荷変動量の影響と顕著に受けるとともに履歴現象が見られた。また、整定時間は機関の熱容量効果により、負荷増加時より減少時の方が大きな値を示した。しかし、整定温度の90%に達するまでの時間は、30〜40秒以内であり、検出出力信号の利用目的によっては、排気温度の検出による方法が有効であることがわかった。 実験結果に基づき、機関吸入空気温度及び機関設定回転数による排気温度への影響を除去する補償・較正電子回路を作製し、その性能を調べるとともに、負荷変動に伴う排気温度整定時間遅れの処理方法について研究を進めつつある。
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