1990 Fiscal Year Annual Research Report
鶏伝染性気管支炎(IB)の防遏に関する研究、特に持続感染IBウイルスの抗原性
Project/Area Number |
01560321
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
大槻 公一 鳥取大学, 農学部, 助教授 (00032293)
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Keywords | 鶏伝染性気管支炎 / 鶏伝染性気管支炎ウイルス / 持続感染 / 抗原性 / 抗原変異 |
Research Abstract |
鶏伝染性気管支炎(IB)ウイルスの血清学的性状は極めて複雑である。その為、IBの防遏対策がいまだ確立していない。本病防疫の為のウイルスではないかと考えている。今回は、鶏において持続感染が成立すれば、感染ヒナの体内でIBウイルスは抗原変異を起こしているのではないかと考え、その可能性について検討した。更に共使するヒナの日齢が異れば、IBウイルス感染態度も異なるのではないかと予想し、2,4,6週齢のヒナについて検討した。その結果、以下の成績を得た。 1.腎炎由来のIBウイルス鹿児島ー34株接種により,2週齢ヒナに最も強い臨床症状が発現した。下痢便の排泄も15週間続いた。他の日齢のヒナは、微弱な呼吸器症状と一過性の下痢を示したにすぎない。 2.糞からのウイルス回収は、すべての日齢のヒナにおいて、断続的ではあったが16週間認められた。 3.感染ヒナの血清中に認められたウイルス中和抗体の上昇は、2週齢ヒナの場合は接種した鹿児島ー34株に対してのみ認められた。一方、4,6週齢ヒナの場合、更に高力価の中和抗体が産生され、他のIBウイルス2株に対する中和抗体の発現も認められた。 4.以上の実験成績は、繰返し行った検討により確認された。 5.接続感染中に明らかなIBウイルス鹿児島34株の抗原変異は証明されなかった。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] 大槻 公一,花山 光伸,実方 剛,坪倉 操: "Persistant infection with avian infectious Bronchitis virus" Avian Pathology. (1991)