1989 Fiscal Year Annual Research Report
鶏における腫瘍増殖関連糖蛋白質(105Kgp)産生機構解析のための基礎的研究
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01560323
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
松田 治男 広島大学, 生物生産学部, 助教授 (80116863)
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Keywords | 細胞増殖因子 / 105Kgp / 腫瘍細胞 / RECC-HU3 / MDCC-MSB1-41C |
Research Abstract |
鶏マレック病腫瘍細胞株MSB1-41Cを移植した鶏血清中に存在する腫瘍細胞増殖活性のある105Kgpについて、(1)105Kgpのin vitro産生誘導実験、(2)105Kgpを用いた鶏細胞の無血清培養の検討および(3)担がん鶏血清由来の105Kgpと正常鶏血清由来105Kgpの違いを調べ、次のような成果が得られた。 1.105Kgpのin vitro産生誘導実験:(1)移植したMSB-1ー41C細胞は、生体内において105Kgp陽性であったが、in vitroでは陰性であった。(2)MSB1-41Cの培養条件のうち、温度、添加血清濃度、培養時間等の項目について詳細に検討を実施したが、in vitroにおける105Kgpの産生誘導は失敗に終わった。(3)リポポリサッカライド(LPS)や腫瘍プロモ-タ-であるTPAを用いたMSB1-41Cにより105Kgp産生誘導もまた成功しなかった。 2.105Kgpを用いた鶏細胞の無血清培養の試み:105Kgp高感受生のHU3R27株を用いて、105Kgpによる無血清培養を実施した。(1)105Kgp添加血清無添加合成培地で、HU3R27の増殖を促進した。(2)血清無添加合成培地に105Kgpの他に、卵黄リポプロテイン(LDL)やインスリン(I)の105Kgpに対する増殖促進補助効果を調べたところ105Kgp+LDL+Iや105Kgp+LDLには増殖活性が認められたが、105Kgp+Iでは逆に増殖が抑制され、Iは105Kgpのもつ増殖促進活性を抑制する可能性が示唆された。(3)105Kgpのみを加えた血清無添加合成培地では、HU3R27を継代培養することができなかったが、LDLやIを添加することによってそれが可能となった。 3.担がん鶏血清由来の105Kgpと正常鶏血清由来105Kgpの違い:(1)両105KgpはいずれもHU3R27の増殖を促進した(2)担がん鶏血清由来105Kgpは低濃度(<10μg/ml)でも細胞増殖効果を示したが、正常鶏血清由来105Kgpは高濃度(>50μg/ml)で初めて効果を表し、両105Kgp間に差のあることが明らかとなった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] H.Matsuda: "Biological activity of 105K glycoprotein on tumor cell growth in chickens" Advances in Marek's disease research. 299-306 (1989)
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[Publications] Y.Yamamoto: "Genetic resistance of chickens to a transplantable Marek's disease lymphoblastoid cell line,MDCC-MSB1-41C" Advances in Marek's disease research. 260-267 (1989)