1989 Fiscal Year Annual Research Report
ラムダファ-ジベクタ-を用いたバゾプレッシンV_2受容体のcDNAクロ-ニング
Project/Area Number |
01570094
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
木村 康志 東京大学, 医学部(医), 助手 (30111511)
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Keywords | バゾプレッシン / バゾプレッシンV_2受容体 / cDNAクロ-ニング |
Research Abstract |
アセチルコリン受容体、アドレナリン受容体等種々の受容体についてcDNAクロ-ニング,一次構造の決定が行われているが、バゾプレッシンV_2受容体については蛋白質精製の困難及び高感度バイオアッセイ法が、なかった等の問題があり、未だ成功したとの報告はない。本報告者は、ラムダファ-ジベクタ-(λZΔPII)に腎臓由来の培養細胞のmRNAからのcDNAを組込んで、このファ-ジライブラリ-からバゾプレッシンV_2受容体cDNAを持ったファ-ジのクロ-ニングに成功した。 腎臓由来のLLC-PK_1培養細胞からmRNAを抽出し,蔗糖密度勾配遠心分離でバゾプレッシンV_2受容体mRNAに富む18sの分画を精製する。これを鋳型としてGubler-Hoffmanの方法によって、cDNAを合成し、両端にECORI部位を持つアダプタ-を結合させ、ラムダファ-ジベクタ-中のECORI部位に組込んで、in vitroパッケ-ジング後、ホスト大腸菌XL-1に感染させて42万個のプラ-クを得た。これを30等分して各群からのファ-ジDNAを抽出し、in vitroでmRNA活性のあるRNAを転写合成し、アフリカツメガエル卵母細胞に微量注入した。4日後、卵母細胞膜中に発現したバゾプレッシンV_2受容体を高感度のアデニル酸シクラ-ゼ活性測定法によって検出した所、3群に陽性が出た。この内、最も反応の強い群のファ-ジをさらに10分割して、各サブグル-プにおいて同様のアッセイを行うことを5回繰返し、単一のファ-ジクロ-ンを得た。 現在、ジデオキシ法によりバゾプレッシンV_2受容体cDNAの核酸配列を決定中である。
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Research Products
(1 results)