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1989 Fiscal Year Annual Research Report

高血圧自然発症ラットの中枢性血圧調節機構に関する研究

Research Project

Project/Area Number 01570117
Research InstitutionKobe Gakuin University

Principal Investigator

仮家 公夫  神戸学院大学, 薬学部, 教授 (80068238)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 玄番 奈津  神戸学院大学, 薬学部, 実験助手 (00215138)
季 英培  神戸学院大学, 薬学部, 講師 (00158552)
Keywords高血圧自然発症ラット / 中枢性血圧調節 / 中枢性キニン系 / キニノ-ゲン・キニノゲナ-ゼ・キニン系 / 高血圧症 / WKY / SHR
Research Abstract

1.末梢血圧に対する中枢性キニノ-ゲン・キニノゲナ-ゼ・キニン系の作用について
無麻酔無拘束状態でWKYおよびSHRの頸動脈平均血圧を測定した。WKYにブラジキニン(BK)1-5nmolを脳室内に投与すると用量依存性の血圧の上昇がみられた。この反応は2峰性の上昇であるが、高用量になるにしたがって、上昇度は小さくなった。また0.5nmol以下では昇圧反応は見られなかった。一方SHRにおいては、5nmolのBK脳室内投与ラットの血圧が上昇したが、2nmol以下では著明な血圧の変動を引き起こさなかった。
次に、キニンを精製させる組織性の精製ブタキニノゲナ-ゼを両ラット脳室内に投与し、末梢血圧反応を同様に検討した。2-16KUキニノゲナ-ゼ脳室内投与により、WKY及びSHRともに用量依存性の血圧の上昇が見られた。しかし上昇した血圧の持続性は、WKYよりもSHRにおいて長かった。また昇圧の大きさはWKYにおいて、4KU以上のキニノゲナ-ゼでは著明な用量依存性のある変動量を示さなかった。
以上のことから、WKYとSHRラットの中枢性キニノ-ゲン・キニノ-ゲナ-ゼ・キニン系の感受性に差異があることが明らかになった。すなわち低用量のBKでは、もともと血圧の高いSHRの血圧を上昇させなかったことから、SHRラットの脳内キニン系が、WKYに比べ遺伝的に活性であることにより、中枢性血圧調節機構は末梢血圧を上昇させる方向に傾いていることを示唆している。さらに興味あることには、組織性のキニノゲナ-ゼの脳室内投与でWKYよりもSHRにおいての血圧上昇量が大きく、WKYでは4KU以上ではややプラト-になった。これはキニノゲナ-ゼの活性調節機構がSHRにおいて十分に機能していないことを意味するものかもしれない。
2.脳内キニン量の測定
WKYとSHRの脳内キニン含量について検討したところ、SHRラットの大脳皮質で2倍、中脳、視床下部や小脳では1.2-1.7倍高い値を示した。しかし線条体では、WKYのそれの約60%の量であった。
この結果は、1.の実験で得られた結果に基ずく推測を裏付けるものであった。

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Published: 1993-03-26   Modified: 2016-04-21  

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