1990 Fiscal Year Annual Research Report
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01570161
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| Research Institution | Ehime University |
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Principal Investigator |
嶋津 孝 愛媛大学, 医学部, 教授 (30090400)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩井 将 愛媛大学, 医学部, 助手 (00184854)
奥村 宣明 愛媛大学, 医学部, 助手 (20224173)
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| Keywords | 糖輸送活性 / 糖輸送体 / サイトカラシンB / 筋形質膜 / 骨格筋 / 視床下部腹内側核 / 交感神経 |
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| Research Abstract |
前年度における研究成果から、交感神経系の中枢である視床下部腹内側核を刺激すると、褐色脂肪組織、心筋および骨格筋への糖の取り込みが特異的に亢進することが明らかになった。またこのとき、心筋や褐色脂肪では、糖輸送体の細胞内プ-ルから細胞膜への移行は起こらないことを示す実験結果を得た。そこで、本年度においては、交感神経の作用様式を解析するため、以下の実験を行った。
1.腹内側核刺激後の心筋より形質膜小胞を調製し、Dーおよびー[^3H]グルコ-スを用いて小胞内へのDーグルコ-スに特異的な輸送活性を測定した。その結果、VMH刺激後のラットの筋形質膜の輸送活性は対照動物のそれと比べて有意に上昇していることが判明した。一方、[^3H]サイトカラシンBとの特異結合から算定した糖輸送体数は変化しないので、腹内側核の刺激による糖輸送活性の上昇は形質膜に存在する輸送体分子の活性化に由来すると思われる。
2.筋形質膜の糖輸送体活性化のメカニズムを解析するため、ラットの骨格筋より調製した形質膜小胞を用いて、糖輸送活性に影響を及ぼす種々の因子の効果を検討した。その結果、骨格筋の可溶性画分、およびバナジン酸、亜セレン酸がin vitroでの糖輸送活性を促進することが判明した。しかし、これらは膜小胞の物理的性質に影響を与えている可能性もあり、今後の検討が必要である。
3.骨格筋への糖の取り込みに対する交感神経の作用をより直接的に証明し、その作用機構を解析するモデルとして、筋弛緩剤投与下の麻酔ラットの座骨神経を電気刺激する実験系の開発をめざした。現在、下肢骨格筋への糖の取り込みを促進する至適条件を検索中であり、今後の研究に引き継ぐことにした。
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[Publications] Abe,M.,Saito,M.and Shimazu,T.: "Neuropeptide Y in the specific hypothalamic nuclei of rats treated neonatally with monosodium glutamate." Brain Res.Bull.24. 289-291 (1990)
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[Publications] Minokoshi,Y.,Saito,M.and Shimazu,T.: "Adrenergic blockade paradoxically increases lipogenic response of brown adipose tissue to sympathetic nerve stimulation." Neurosci.Lett.109. 341-346 (1990)
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[Publications] Abe,M.,Saito,M.,Ikeda,H.and Shimazu,T.: "Incrased neuropeptide Y content in the arcuateーparaventricular hypothalamic neuronal system in both insulinーdependent and nonーinsulinーdependent diabetic rats." Brain Res.539. 223-227 (1991)
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[Publications] Shimazu,T.,Sudo,M.,Minokoshi,Y.and Takahashi,A.: "Role of the hypothalamus in insulinーindependent glucose uptake in peripheral tissues." Brain Res.Bull.(1991)
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[Publications] 高橋 章,嶋津 孝: "筋肉のエネルギ-代謝調節と自律神経系" 代謝. 27. 287-299 (1990)
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[Publications] Shimazu,T.,Minokoshi,Y.,Saito,M.and Sudo,M.: "Progress in Obesity Research 1990" John Libbey & Co.(London), (1991)
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[Publications] Saito,M.,Shimizu,Y.,Minokoshi,Y.and Shimazu,T.: "Progress in Obesity Research 1990" John Libbey & Co.(London), (1991)
