1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01570204
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
岩政 輝男 琉球大学, 医学部, 教授 (10110842)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中嶋 安嗣 琉球大学, 医学部, 助教授 (90180281)
内海 康文 琉球大学, 医学部, 助手 (90203562)
大下 健幸 徳島大学, 酵素研究センター, 助手 (30185243)
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Keywords | Pompe病 / 酸性α-グルコシダ-ゼ / 酸性α-グルコシダ-ゼcDNA |
Research Abstract |
本研究の目的とした3点、1.リソゾ-ム酸性α-グルコシダ-ゼのアミノ酸配列ならびにcDNAの構造決定,2.Pompe病培養線維芽細胞を用いリソゾ-ム酸性α-グルコシダ-ゼの遺伝子の構造決定。3.Pompe病培養線維芽細胞の現在保有株をさらに増やし検討を行う、について、1,2の点は、現在リソゾ-ム酸性α-グルコシダ-ゼをSephacryl S-200のアフィニティ-クロマトグラフフィ-とクロマトフォカシングで精製すると4つの分子種が得られることが明らかとなり、それらのアミノ酸配列をN末端から100個とリジルエンドペプチダ-ゼ切断端について検討した。その結果、4分子種は同じ遺伝子産物であることが明らかになった。他方、mRNAを精製と、アミノ酸配列が明らかになった部分で合成DNAを作成しcDNAの検討を進めている。これが明らかになると次ぎに培養線維芽細胞を用いたCRM(cross reactive material)の検討とPompe病のCRM遺伝子についての解析を行う準備をしている。(以上は、第62回日本生化学会大会に2つの演題として発表した。) 次に、3については症例の検討として1例の成人型Pompe病を検討しそのリンパ球にも酸性α-グルコシダ-ゼ活性は欠損しているが、抗酸性α-グルコシダ-ゼ抗体と反応する物質(CRM)が存在することを明らかにして、Arch.Neurol.46,460-463,1989に発表した。症例の収集は、この1例だけであったので、さらに多数例を追加することを検討している。 平成2年度に行う研究の準備、現在保有しているPompe病培養線維芽細胞にSV40ラ-ジT領域DNAを導入し、細胞の性状を検討しているが、充分CRMのcDNA解析に使用することが出来ることを確認した。症例は現在5例を保有しているが、さらに増やすことが必要であると考え、沖縄県内の種々の施設と連絡を取っている。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] M.Kuriyama,T.Kohriyama,T.Iwamasa,R.Hiwatari,M.Osame and A.Igata: "Lymphocyte α-glucosidase in late-onset glycogenosis type II" Archives of Neurology. 46. 460-463 (1989)
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[Publications] 大下健幸,仲宗根進,岩政輝男: "ヒトおよびブタ酸性α-グルコシダ-ゼの不均一性について" 生化学. 61. 1050 (1989)
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[Publications] 屋上麻利子,瀧尾壙士,千谷昇,岩政輝男: "酸性α-グルコシダ-ゼの4分子種について" 生化学. 61. 1050 (1989)
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[Publications] T.Ohshita,H.Sakuda,S.Nakasone,T.Iwamasa: "Purification,characterization and subcellular distribution of pig liver α-L-iduronidase" Eur.J.Biochem.179. 201-207 (1989)
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[Publications] 岩政輝男: "筋病理学、(桧澤、埜中、小川編)" 文光堂, 18 -465 (1989)
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[Publications] 岩政輝男: "病理学、(遠城寺編)" 医学書院, 35 -869 (1989)