1990 Fiscal Year Annual Research Report
移植骨髄拒絶機構解析のためのin vitro実験系の開発
Project/Area Number |
01570206
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
島村 和男 東海大学, 医学部, 講師 (00119679)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
垣生 園子 東海大学, 医学部, 教授 (30051618)
玉置 憲一 東海大学, 医学部, 教授 (50055860)
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Keywords | 骨髄移植 / hemopoietic histocompalibility / NK細胞 / 骨髄progenitor / 脾臓stromal細胞 / マウス |
Research Abstract |
骨髄移植の際に宿主の細胞はアロ抗原に加え、造血幹細胞や造血系腫瘍細胞株に特異的に表現されている形質を認識して移植骨髄細胞を拒絶することが知られている。この形質はhemopoietic histocompatibility(Hh)と呼ばれ、これを認識する宿主細胞はNatural killer細胞と多くの類似点を持つことが指摘されてきた。しかしながら、移植骨髄細胞拒絶の実験系がすべてin vivoでの実験系であることが大きな障害となり、骨髄細胞拒絶機構の詳細な解析や、さらにHh抗原の分子レベルでの解析、エフェクタ-細胞の同定等重要な問題が未解決のままである。本研究はHh抗原の認識による骨髄細胞拒絶反応を再現しうるin vitroの実験系を確立することにより、骨髄細胞の拒絶機構の一部を解析することを目的とした。我々は前年度までに、1)Hh抗原が骨髄progenitor細胞に分化段階に関わりなく広く発現し、2)拒絶反応は移植後3時間で観察され24時間後には90%のprogenitor細胞が消失し、3)拒絶の強弱は必ずしもアロの違いによらないことを明らかにした。今年度は、この拒絶機序を詳細に解析するために前年度の結果を踏まえてin vitro実験系の開発を行った。その結果、1)ナイロンカラム通過後比重遠沈法でB6D2F_1脾細胞を分離するとB6骨髄progenitorに対する増殖抑制はT細胞層でなくNK細胞層に一致して認められた。2)抗asialo GM1処理によりNK活性の除去すると骨髄progenitorに対する拒絶も消失した。3)拒絶は広い範囲の骨髄系progenitor細胞に対して認められた。4)B6脾臓stromal cell line存在下では、B6脾細胞はD2骨髄progenitorに対してむしろ増殖を刺激した。以上の結果から、in vitroにおけてもin vivoでみられる拒絶と同様のprogenitorに対する増殖抑制がみられたが、この抑制はin vivoにおける拒絶に比較して、強さ特異性に関して非常に低いものであると言わざるをえなかった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Kazuo Shimamura et al.: "Establishment of specific Monoclonal Antibodies against Recombinant human granulocyte colonyーstdimulating Factor(hGーCSF)and Their application for immunoperoxidase Staining of Pareffinーembedded sections" The Journal of His to chemistry and cytochemistry. 38(2). 283-286 (1990)
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[Publications] Akira Akatsuka et al.: "Electron microscopic identification of the in Tracellular secretion pathway of human GーCSF in a human Tumor cell line:a comparative study with a chinese hamster ovary cell line(IAー1ー7)transfected with human GーCSF cDNA" Experimental hematology.
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[Publications] 島羽 和男: "移植骨髄細胞に対する急性拒絶反応に関するin vitro実験系の開発" 日本病理学会会誌. 80(1). 277 (1991)