1991 Fiscal Year Annual Research Report
主要組織適合性抗原クラスI遺伝子の転写制御と発癌、臓器移植
Project/Area Number |
01570279
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Research Institution | RIKEN (The Institute of Physical and Chemical Research) |
Principal Investigator |
横山 一成 理化学研究所, ジーンバンク室, 研究員 (80182707)
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Keywords | クラスI抗原遺伝子 / 発現制御 / アデノウィルス12型EIA / 正と負の制御因子 / DNA結合蛋白質 |
Research Abstract |
アデノウィルス12型EIAによる組織適合性抗原クラスI遺伝子の転写抑制に関与するシス・エレメントをDNaseIフットプリント、ゲルシフト法で決定し、プロモ-タ-上流、2Kbのtandemに並んだCAAリピ-トに同定した。このエレメントをクラスI cDNA遺伝子上流に挿入すると、顕著に、Hー2クラスI抗原の発現が、EIA依存的に抑制される。このエレメントに結合する蛋白質は、アデノウィルス12型感染細胞でその発現が著しく高く、しかもEIAとin vitroで、会合する活性を有する事を、「免疫沈降PCR法」を使用して明かにした。更にこのCAAリピ-トに結合する遺伝子を、サウスウエスタン法を使用して単離同定し、その塩基配列を決定した。この遺伝子は、塩基性アミノ酸に富むドメインと、酸性アミノ酸に富むドメイン、更に、High Mobility Group(HMG)ドメインに分割され、single stand DNA鎖、double stand DNA鎖に、結合親和性を有する。ドメイン解析より、塩基性ドメインに変異を導入すると、DNA結合活性は消失する。現在この遺伝子を発現ベクタ-に組み込み、EIA依存的な抑制活性、分化、未分化に伴う発現様式を解析している。その他、Basalな転写制御に関与する正と負のエレメントを、従来のエンハンサ-コア領域とは異なる部位に同定した。正の領域は、プロモ-ター上流ー370よりー292の内に存在し、Heat Shock ConcensusとPurine Boxの配列が連続して存在している。これらの配列には、三種の異なる蛋白質が結合する。負の領域は、(1)ー294よりー213、(2)ー560よりー502の配列である。これらの領域には共通の蛋白質が結合している。その他、正のエレメントには、癌抑制遺伝子産物、Rbが結合している事が、in vitroで証明された。今後、クラスI抗原の発現調節と発癌、臓器移植との相互関係に新しいロ-ジックを導入できる期待がかかっている。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] I.Kitabayashi: "EIA dependent up-regulation of c-Jun/AP-1 activity." Nucleic Acid Res.19. 649-655 (1991)
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[Publications] S.Kondo: "Microsomal Epoxide Hydrolase:A possible marker for alterations of liver during carcinogenesis." J.of Tumor Marker Oncology. 6. 165-171 (1991)
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[Publications] H.Tashiro: "Single DNA marker generated generated by"YAC-Alu PCR"that is end-specific." Jpn.J.Human Genet. 36. 229-243 (1991)
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[Publications] K.Yokoyama: "Abnormal single transduction pathway in lpr/lpr double negative T cells." Eur.J.Immunol.21. 2987-2992 (1991)
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[Publications] E-K.Shin: "Physical map of the 3'region of the human immunoglobulin heavy chain locus." The EMBO J.10. 3641-3645 (1991)
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[Publications] I.Kitabayashi: "Transcriptional regulation of the c-jun gene by retinoic acid and EIA during differentiation of F9 cells." The EMBO J.11. 165-175 (1992)
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[Publications] K.Yokoyama: "Prospects for antisense nucleic acid therapy of cancer and viral infection" Wiley-Liss.Inc., (99),35-51 (1991)