1989 Fiscal Year Annual Research Report
コメ等の中の微量金属元素量の地域差と住民の一日摂取量についての研究
Project/Area Number |
01570283
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
鈴木 庄亮 群馬大学, 医学部, 教授 (40010011)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小山 洋 東北大学, 医学部, 講師 (30143192)
青木 繁伸 群馬大学, 医学部, 助教授 (90134527)
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Keywords | カドミウム / コメのカドミウム / 土壌中カドミウム / 1日摂取量 / 米食民族 / 毛髪中カドミウム / 臓器中カドミウム |
Research Abstract |
米食民族のカドミウムの摂取経路は1/2以上がコメである。そこでコメのカドミウムとそれが由来する水田土壌中のカドミウムを分析定量した。その目的は、カドミウム土壌汚染のモニタリングとそのコメを常食する場合の一日摂取量の推定である。そのため、1985から1988年にかけて、日本、インドネシア、インド、中国、韓国、タイ、フィリピン、など11ヵ国から合計539個のコメの分析試料を集めた。また、日本、韓国、中国、インドネシア等では、実ったコメとその下の土壌の試料150対を採取した。集めたコメは乾燥・精秤・湿式灰化し、フレ-ムレス原子吸光分光光度計で測定した。正確さを保証するため米国標準化局のコメ粉末を同時に分析した。土壌は、塩酸による灰化なしの抽出および硝酸による灰化抽出の2つの方法で抽出した。カドミウムの1日摂取量は、FAOの食糧需給表による1人1日当りコメ消費量と、全エネルギ-摂取量とコメからのエネルギ-摂取量の比とから計算した。日本の産米は、北陸地方が99.3ppbと最も高く、次いで高い関東と東海地方はこの約1/2であった。最も低いのは、北海道・東北・中国・四国・九州地方でさらにこの1/2程であった。外国で最も高かったのは、セレベス産米で平均77.1ppbであった。中国の東部・北東部および韓国の北西部は最も低く10ppb未満であった。その他のほとんどの国・地域は平均10以上30ppb未満であった。1人1日当りコメ消費量は日本の300からタイの612gの間にばらついているが、カドミウムの1日摂取量は、日本の北陸地方が107.3μgと最も高く、次いでセレベスの61.4μg、あとは50μg以下で10-30μgに多くの国と地域が含まれた。コメのカドミウム量と土壌型とはほとんど関係がなく、土壌型より地域ないし国による差の方が大きい結果であった。体内のカドミウム蓄積量を推定するため今後、臓器中と毛髪のカドミウムを測定する予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Ida Farida Rivaiほか: "Cadmium content in rice and its daily intake in various countries." Bulletin of Environmental Contamination and Toxicology.44(6). (1990)
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[Publications] イダ・ファリダ・リファイほか: "中国、インドネシアおよび日本のコメおよび水田土壌中のカドミウム濃度、特に土壌型および一日摂取量との関連。" 民族衛生. (1990)
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[Publications] 川田智之ほか: "Significance of the excretion of urinary indicator proteins for a low level of occupational exposure to cadmium." International Arch.of Environmental and Occupational Health. 62. 95-100 (1990)
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[Publications] Suzuki S.他: "Daily intake of cadmium:An Ecological View.Sumino S.et al.(eds.)Environmental and Occupational Chemical Hazards,No8." NATIONAL UNIVERSITY OF SINGAPORE KOBE UNIVERSITY Kishimoto Publ.& Print, 205-217 (1988)