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1990 Fiscal Year Annual Research Report

中国残留孤児家族の精神衛生ーその帰国者・非帰国者の比較研究ー

Research Project

Project/Area Number 01570308
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

斉藤 高雅  東京大学, 医学部, 助手 (90082065)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 栗栖 瑛子  東京大学, 医学部, 助教授 (10010018)
佐々木 雄司  東京大学, 医学部, 教授 (60112447)
浅井 邦彦  医療法人静和会, 浅井病院, 副院長
Keywords中国帰国者 / 異文化適応 / 精神衛生 / 移住 / 民族的アイデンティティ / 中国帰国子女の問題行動
Research Abstract

1.東京都特別区・宿所提供施設及び宿泊所に入所中の中国帰国者及びその家族を対象に適応状況調査を行った。16才以上の者に対して成人調査を、3才から15才の児童については児童調査を行なった。
調査内容は、成人用:1)属性,2)現在状況、3)来日に関する項目,4)民族的アイデンティティ,5)受療行動,6)適応状態把握のための精神健康調査表(GHQ: General Health Questionnaire),7)社会援助ネットワ-ク、児童用:1)中国及び日本での生活状況,2)ラタ-式小児行動評価表(Rutter's Children Behaviour Quetionnaire)などである。
その結果、成人322名(男162名,女160名),児童169名(男85名,女84名)に実施できた.
GHQ得点と関連が見られたのは、年齢、中国での生活水準、中国での健康状態、来日の希望程度、現在の生活の満足度などであった。これより、来日を望まなかったものほど、また現状に対する不満が強いものほど、GHQ得点が高い、すなわち精神健康度が低いという傾向がみられた。
2.特別区人事・厚生事務組合・宿所提供施設の一施設に,昭和51年9月から平成元年12月末日までに同施設を退所した中国帰国者を対象に上述の調査内容を家庭訪問により実施した.その結果、面接調査が実施できたのは,成人:86名(男46名,女40名),児童:41名(男19名,女22名)であった.
GHQ得点との関連では、現在の生活に対する満足度がわがかにみられたのみであった。比較的短期在日期間の者の場合は、GHQ得点と在日期間との関連がみられたが、本調査の長期滞在・生活者の場合、そのような結果は得られなかった。これについては、適応過程において、何らかの転換点が存在するものと推察される。この点については、今後長期的な追跡調査が必要であり、それによって明らかとなろう。

URL: 

Published: 1993-08-11   Modified: 2016-04-21  

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