1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01570323
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
吉田 勝美 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (80158435)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武藤 孝司 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (30209986)
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Keywords | 人工知能 / 予後 / コネクショニスト / 危険評価 |
Research Abstract |
本研究の主目的は、疾病発症危険度の診断並びに予後予測を算出するシステムを開発する際の手法として、在来の統計学的手法及び人工知能的手法に加えて、ニュ-ロネットワ-ク法の有用性を検討することにある。本年度は、平成元年に整備された環境でのニュ-ロネットワ-クによる予後予測知識の獲得の実験を行った。また、ニュ-ロネットワ-クの学習時間が長いために、肝胆道系3疾患に限定して、検討を行った。 1 ニュ-ロネットワ-クのプログラムを改良して、学習中における誤差の変遷を参照できるようにした。将来は、学習中の誤差を経時的にグラフィックで処理して、出力処理による学習処理の障害を除くような修正が必要である。誤差伝搬法における学習定数、安定化定数を外部から自由に設定できるように、次のように工夫した。定数をセットする部分を別のサブル-チンとし、各定数を別個のファイルに収納し、ネットワ-クの初期状態を作成する際に、読み込み次のサイクルまで利用する。 2 デ-タについて、在来型の判別分析を試みた。検査値の分布が正規性を保証するため、逆数または対数変換を行い、解析に供した。 3 外部検定用デ-タにて、統計学的解析による診断精度は65.4%であり、ニュ-ロネットワ-クでは97.7%であった。 4 人工知能的手法による診断精度の検討を試みたが、肝胆道系疾患の診断知識の知識表現に限界があり、今後の検討課題とした。 5 ニュ-ロネットワ-クを用いて、知識表現が規定できず、統計学的な仮定を設定することが厳しい条件下で、予後予測に関する知識獲得を効率的に行えることが示された。
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[Publications] 古田 勝美、伊津野 孝、島田 直樹: "コネクショニストモデルの知識獲得に及ぼす医学デ-タ構造" 医用電子と生体工学. 28. 529 (1990)
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[Publications] Yoshida,K.,Hayashi,Y.,Imura,A.,Shimada,N.: "Fuzzy Neural Expert System For Diagnosing Hepatobiliary Disorders" Proceedings of International Confence on Fuzzy Logic and Neural Networks. 2. 539-543 (1990)
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[Publications] 吉田 勝美,林 陽一,井村 敦: "Fuzzy Neural Expert Systemの医学応用" 日本機械学会 バイオエンジニアリング部門学術講演会 講演論文集. 2. 93-95 (1990)
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[Publications] 吉田 勝美: "診療教育のための意思決定支援技術" 医療情報学連合大会論文集. 10. 7-10 (1990)
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[Publications] Yoshida,K.: "Knowledge Representation in Neural西Network and Fuzzy Logic" BMFSーTokyo '91. 2. 28-29 (1991)