1989 Fiscal Year Annual Research Report
感作性金属による生体影響に関する実験的並びに免疫的研究
Project/Area Number |
01570327
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
島 正吾 藤田学園保健衛生大学, 医学部・公衆衛生, 教授 (40084511)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土屋 博信 名古屋市, 衛生局・衛生研究所・環境医学部, 技師
吉田 勉 藤田学園保健衛生大学, 医学部・公衆衛生学, 助手 (00158453)
栗田 秀樹 藤田学園保健衛生大学, 医学部・衛生学, 助手 (50148269)
森田 邦彦 藤田学園衛生技術短大, 公衆衛生学, 講師 (90087669)
大谷 元彦 藤田学園保健衛生, 医学部・衛生学, 教授 (30084510)
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Keywords | 感作性金属 / ベリリウム / ジルコニウム / 白金 / コバルト / ニッケル / インタ-ロイキン-1 |
Research Abstract |
1.マウス・マクロファ-ジ(Mφ)のインタ-ロイキン-1(MIL-1)産生に対する感作性金属(Be、Zr、Pt、Co、Ni)の影響について検討した。各金属によるMIL-1産生については、Mφの培養液中にBe、Zr、Pt、Co(最終濃度:0,0.5,1.0,5.0,10.0μM)、Ni8 最終濃度:0.5,10,50,100μM)を添加した。コントロ-ルに対してBe、Ptでは、1,10μMにおいて活性値の上昇を示した。Zrでは、この濃度においてはいずれも活性値の低下を認めた。Coでは、濃度による活性値の変化が認められた。また、Niでは、10μM異常で活性値の上昇を認めた。LPSによるMIL-1産生に対する感作性金属の影響について、Beでは、コントロ-ルとの間に差は認められなかった。Zrでは、5μMまでは増強反応が認められた。Ptでは、低下反応を認めた。Coでは、0.5,1.0μMで増強傾向がみられ、これに対して,5.0,10.0μMでは低下傾向がみられた。Niでは、50,100μMで活性値の上昇に認めた。 2.ヒツジ赤血球を抗原としたマウス初期免疫応答と、抗原比感作マウスのIgG抗体産生に対するCo並びにNiの影響について検討した。 Coの短期投与におけるSRBC-IgM抗体産生応答は、低温度レベルでは、影響を認められないが、投与量を増加すると反応は増強した。抗原無感作マウスのIgG抗体産生は、投与によって認むべき変化はなかった。長期投与では、SRBC-IgM抗体産生応答に抑制が見られた。抗原無感作マウスのIgG産生は、抑制効果が認められた。 Ni短期投与におけるSRBC-Ig抗体産生応答は、特記すべき反応は認められなかった。抗原無感作マウスのIgG抗体産生では、一部のマウスで増強効果を認めた。長期投与では、SRBC-IgM抗体産生応答に抑制が見られた。抗原無感作マウスのIgG抗体産生では、既して抑制効果が認められた。しかし一部のマウスでは増強効果を認めた。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] 鵜飼弥英子,島正吾,吉田勉,栗田秀樹,他: "ジルコニウムによるマウスT細胞並びにマクロファ-ジの免疫応答に対する影響" 日本衛生学雑誌. 45. (1990)