1989 Fiscal Year Annual Research Report
死後経過時間推定に関する研究:松果体ホルモンの日内リズムの解析応用
Project/Area Number |
01570329
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
高取 健彦 北海道大学, 医学部, 教授 (30001928)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤田 裕子 北海道大学, 医学部, 助手 (80189951)
|
Keywords | メラトニン / ポリクロ-ナル・モノクロ-ナル抗体 / RIA / 死後経過時間 |
Research Abstract |
死後経過時間の推定法の一つとして、松果体ホルモンであるmelatonin(MT)の日内リズムに着目し、まずその微量測定法を確立する目的で、研究の結果、以下のような成績が得られた。 1.MTに対するポリクロ-ナル抗体の作製:6-OHーMTの水酸基に6-braomohexanoic acidを縮合させ、これをBSAに結合させたものを抗原としてウサギに免疫し、ポリクロ-ナル抗体を得、そのラジオイムノアッセイ(RIA)を確立した。 (1)[^3H]-MTと[^<125>I]-MTを標識化合物として使用した場合、RIA系で50%阻止するのに必要なMT量は、それぞれ100〜250Pgと400Pgであり、また少なくともそれぞれ2Pgと30Pgまで測定可能であった。 (2)本抗体の交差反応性は、[^<125>I]-MTを使用した場合、6-OH-MTにおいて0.4%で、他のMT類似化合物および脳内に生理的に比較的多く含まれる物質とは、全く交差しなかった。 2.MTに対するモノクロ-ナル抗体の作製:MTをMannich反応でBSAに縮合させたものを抗原としてBALB/Cマウスに免疫し、モノクロ-ナル抗体を得、そのRIAを確立した。 (1)[^<125>I]-MTを使用した場合、RIA系で50%阻止するのに必要なMT量は、1.4ngであり、少なくとも50Pgでは測定可能であった。 (2)本抗体はMTに対して特異性が高く、N-acetylserotoninに0.81%交差するのみで、他のMT類似化合物とは全く反応しなかった。 3.現在、確立された上記のMTのRIAを用いて、死亡時刻の明らかな死体血および松果体中のMTの濃度を測定し、死後経過時間の応用について検討している。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] Takehiko TAKATORI: "Development of Monoclonal Antibody Reactive with Melatonin." Proceeding of 3rd Indo pacific Congress on Legal Medicine and Forensic Sciences.
-
[Publications] Koichi TERAZAWA: "Production and Characterization of Monoclonal Antibodies Reactive with Melatonin." submitted to J.Immunol.Methods.