1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01570333
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Research Institution | 山梨医科大学 |
Principal Investigator |
大矢 正算 山梨医科大学, 医学部, 教授 (70079979)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 由起子 山梨医科大学, 医学部, 助手 (40195384)
小松 紀 山梨医科大学, 医学部, 助手 (80153667)
木戸 啓 山梨医科大学, 医学部, 助教授 (60021440)
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Keywords | 血清蛋白型 / 当電点電気泳動法 / エレクトロブロッティング法 / 精液検査 |
Research Abstract |
等電点電気泳動法およびエレクトロブロッティング法を用いて、精液から血清蛋白型であるトランスフェリン(TF)型、GC成分(GC)型、プロペルジン因子(PI)型、アルファ2HSグリコプロティン(AHS)型、オロソムコイド(OR)型の検出を試みた。 精液検体は山梨県立中央病院患者及び健康成人男子から提供をうけた。TF型にはpH5-7、GC型にはpH4-6、PI型にはpH3.5-6、AHS型にはpH4.2-5.4、OR型にはpH4-6.5の両性担体を含む厚さ0.5mmのポリアクリルアミドゲルを用いて、等電点電気泳動を行った。泳動後ゲルの蛋白をニトロセルロ-ス膜に転写する際、サブマリン式およびセミドライ式のトランスブロット装置を用い転写方法を比較検討した。転写後の膜にそれぞれの蛋白に対する抗血清を一次抗体として反応させたのち、ペルオキシダ-ゼ標識およびアルカリフォスファタ-ゼ標識IgGを二次抗体として用いて、酵素抗体法により染色し泳動像を比較した。 5種類の血清蛋白型において、OR型は血清試料とほぼ同様の泳動像を示し、いずれの転写方法、染色方法を使用した場合においても十分型判定が可能であった。現在、斑痕からの検出方法について検討中である。 GC型は血清試料とほぼ同じ位置にバンドが認められたが、活性が低いため型判定までには至っていない。試料の前処理、試料の適用方法、染色方法などを改善することにより、検出が可能になるものと思われる。 TF型、PI型、AHS型においては試料中の蛋白が微量であり、通常の方法では検出が困難であった。今後、試料の濃縮方法、高感度染色方法の導入など種々の検討が必要である。
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