1991 Fiscal Year Annual Research Report
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01570344
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Research Institution | Juntendo University School of Medicine |
Principal Investigator |
木村 博子 順天堂大学, 医学部・法医学, 講師 (00053299)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松沢 茂隆 順天堂大学, 医学部, 教授 (90052969)
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Keywords | 免疫測定 / 光熱偏向分光法 / ラテックス粒子 / 全コロイド / レ-ザ- / IgE / ヒスタミン / アナフィラキシ- |
Research Abstract |
1.免疫測定法の改良 「ラテックス凝集阻止試成績の面積測定」より簡便で感度の良い方法として,新しい測定法(光熱偏向分光法)を応用した.この方法は膜上に染色されたスポットにレ-ザ-光をあて,発生した熱によって生じた空気の粗密波をプロ-ブ光の偏向の程度によって測定する原理に基づいている.従来の分光学的測定法にくらべると,微弱な光吸収物質でも100ー1000倍感度が上昇する利点がある. (1)ヒスタミンの測定:抗ヒスタミンを吸着させたポリスチレン磁性鉄粒子とヒスタミンを含む血清検体を反応させ凝集させた.次に粒子の大きさに相当する孔径のポリカ-ボネ-ト膜上に反応混合物をのせ,吸引によって未反応の粒子を除いた.膜上に残った凝集粒子は茶褐色を帯びているので,これを上記の測定法で定量したところ1ng/mlまで検出できた.測定のバックグラウンドを減らし,再現性を上げるためにさらに検討中である. (2)ヒト血清中のTotal IgEの測定:アナフィラキシ-に関与する抗体であるIgEは,正常ヒト血清中では極めて少ないが,アレルギ-患者では,その量が増加することが知られている.現在では主にRIAで測定されているが,このTotal IgEを測定する方法として,先に述べた「光熱偏向分光法」という新しい測定法を応用した.孔径0.45μmのニトロセルロ-ス膜上に血清検体100μlをスポットし,精製抗ヒトIgEウサギIgG(またはヤギIgG)を反応させ,さらに抗ウサギ(またはヤギIgG)吸着金コロイド粒子を反応させると膜上に金コロイドの紅色のスポットが着染される.これを測定したところ,0.076IU/mlから760IU/mlまで検出できた.これは正常値からIgE値が極めて高いアレルギ-患者血清まで広範囲の測定ができることを示している.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Hiroko KIMURA and Shigetaka MATSUZAWA: "Quantitation of histamine by planimetry of latex agglutinationーinhibition results." Jpn J Legal Med. 45(3). 216-221 (1991)
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[Publications] Hiroko KIMURA and Shigetaka MATSUZAWA: "A continuously rotating passive agglutination method using rapodly precipitable latex particles and its application." Tohoku J Exp Med. 164. 299-307 (1991)
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[Publications] Shigeo OBATA,T.KITAMORI,T.SAWADA,H.KIMURA and S.MATSUZAWA: "Ultrasensitive heterogeneous immunoassay using golg ultrafine particle and photothermal deflection method." Anal Sci. (1991)
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[Publications] Shigetaka MATSUZAWA,Hiroko KIMURA and Hiroshi NISHIYE: "Investigation of latex agglutination by scanning electron microscopy."