1989 Fiscal Year Annual Research Report
自己抗体で認識される自己抗原分子上のエピト-プ領域の分子生物学的解析
Project/Area Number |
01570353
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山本 一彦 東京大学, 保健管理センター, 助手 (80191394)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上阪 等 東京大学, 医学部物療内科, 医員
三浦 比斗志 東京大学, 医学部物療内科, 医員
藤井 秀太 東京大学, 医学部物療内科, 医員
加藤 智啓 東京大学, 医学部物療内科, 医員
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Keywords | 自己免疫疾患 / 自己抗体 / cDNA / エピト-プ |
Research Abstract |
自己免疫疾患患者血清中に出現する自己抗体の産生機序を追求する目的で、自己抗原を規定するcDNAをクロ-ニングし、これを蛋白発現プラスミドに組み換えてリコンビナント自己抗原を発現させた。このcDNAの3'末端からエクソヌクレア-ゼIIIにてDNAを削っていき、種々の削除変異株を作成し、それぞれを蛋白発現させた。これら蛋白をノムノブロットや、既に確立している固相酵素抗体法(ELISA)を用いて患者血清との反応性を検討した。シェ-グレン症候群患者血清が特異的に反応するSS-B/La蛋白については、2つの主要エピト-プ領域の存在を確認し、この1つのエピト-プのアミノ酸配列がfeline sarcomaウィルスのgag蛋白と相同であることを見いだした。現在、ウィルス感染と抗SS-B/La抗体の産生についての関与をより詳細に検討しているところである。MCTDやSLE患者血清に認められる抗RNP抗体については、その対応抗原であるU1snRNPの68K蛋白、A蛋白、C蛋白についてエピト-プマップを行い、その主要なエピト-プ領域を同定した。その結果、68K蛋白については、RNA結合部位、C末荷電部位などの機能的に重要な領域に、A蛋白はU2snRNPのB"蛋白と相同性のあるC末に、またC蛋白ではSm抗原のB/B'蛋白と相同性のある領域に主要エピト-プに存在が見いだされた。現在これらの結果をふまえて、抗RNP抗体産生が、自己抗原そのものの免疫によるものなのか、外来の異物との相同性部位への免疫反応が引き金となっているかを検討中である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] H.Kohsaka: "Molecular cloning of cDNAs expressing SS-B/La protein" J.Autoimmunity. 2. 353-357 (1989)
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[Publications] H.Kohsaka: "Fine epitope mapping of the human SS-B/La protein:identification of a distinct autoepitope homologous to a vial gag protein" J.Clin.Invest.
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[Publications] H.Fujii: "The UlsnRNP68K protein contains two universal epitopes that are located within the UlRNA binding domain and within a carboxy terminal charged vegion"