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1989 Fiscal Year Annual Research Report

全身性エリテマト-デスの予後における抗リン脂質抗体の意義に関する研究

Research Project

Project/Area Number 01570367
Research InstitutionJichi Medical University

Principal Investigator

隅谷 護人  自治医科大学, 医学部, 助教授 (90049065)

Keywords全身性エリテマト-デス / 中枢神経症状 / 肺高血圧症 / 抗リン脂質抗体 / 抗カルジオリピン抗体
Research Abstract

1.目的:全身性エリテマト-デス(SLE)の予後の改善に伴って新たな臨床的問題が注目されてきている。本研究では抗リン脂質抗体と各種検査所見および臨床所見との関連性を、特に中枢神経症状と肺高血圧症に注目して、各種リン脂質に対する抗原特異性と経時的な変動の面から解析し、SLEの長期的な治療の選択と予後の判定に役立てることを目的とした。
2.方法:抗リン脂質抗体の測定は、リン脂質抗原として、cardiolipin,phosphatidylcholine,phosphatidyl serine,sphyngomyelin,phosphatidylinositolを用いてELISA法によってイムノグロブリンクラス別に測定し、高値を示す既知の血清を標準血清として抗体価を表した。
3.結果と考案:(1)SLEでは、中枢神経症状はIgG抗カルジオリピン抗体(ACA)陽性群に多く認められ、ACA陽性患者の中枢神経症状は意識障害、けいれん、運動麻痺が多く、検査所見でも脳波や髄液の異常を認める例が多く、器質的病変に関与することが伺われた。また、器質的病変を呈する例では髄液中のACAも上昇する例が多かった。(2)肺高血圧症を呈した例は、IgGおよびIgMACAの両者とも陽性あるいはIgMACA単独陽性で、肺高血圧症にはIgMACAの関与が伺える。この点については、さらに症例を積み重ねて検討する必要がある。(3)カルジオリピン以外のリン脂質に対する反応性の検討では、sphyngomyelinとはほとんど反応せず、phosphatidylcholine(PC),phosphatidylserine(PS),phosphatidylinositol(PI)に対する反応性は患者血清によって異なり、中枢神経症状を呈する群ではPCに対する反応性が低い傾向が見られた。今後、リン脂質による吸収試験も加えて、リン脂質の特異性と臨床症状との関連性を検討する予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] 隅谷護人: "MCTDにおける抗カルジオリピン抗体の意義" 混合性結合組織病調査研究班昭和63年度研究報告書. 113-117 (1989)

  • [Publications] 隅谷護人: "ELISAによる抗カルジオリピン抗体測定法の検討" 自己免疫疾患調査研究班昭和63年度研究業績. 124-126 (1989)

URL: 

Published: 1993-03-26   Modified: 2016-04-21  

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