1990 Fiscal Year Annual Research Report
老令化および薬剤投与にともなう消化管粘膜における各種ホルモン遺伝子発現の変化
Project/Area Number |
01570386
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Research Institution | Hamamatsu University, School of Medicine |
Principal Investigator |
金子 栄蔵 浜松医科大学, 医学部, 教授 (10010414)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 昌文 浜松医科大学, 医学部, 助手 (50179256)
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Keywords | 消化性潰瘍 / gastrin mRNA / Northern blot analysis / Polymerase Chain Reaction法 |
Research Abstract |
消化性潰瘍の攻撃因子に関与するgastrinの遺伝子発現を検討することは、消化性潰瘍の病態を知るうえで重要な意義がある。消化性潰瘍患者の内視鏡時得られた微量な生検組織においてgastrin mRNAの検出を試みた。 対象と方法:胃潰瘍、十二指腸潰瘍および正常者を対象とし、内視鏡下に生検した幽門部粘膜組織から、CsCl法により全RNAを抽出した。抽出した全RNA10μgとgastrinおよび指標として用いたβーactinに対する合成DNAプロ-ブを用いて、Northern blot analysisを行った。また全RNA1μgをDNase処理後、逆転写酵素を用いてcDNAを作製した。gastrin前駆体のアミノ酸配列のうち、N端側のアミノ酸に対応するsenseおよびantisenseのprimerを合成し、作製したcDNAとPolymerase Chain Reaction(PCR)法を行いgastrin mRNAを増幅した。βーactinについても同様にPCR法を行い、増幅の指標とした。Northern blot analysisにより検出されたgastrin mRNA量とPCR法により検出されたgastrin mRNA量とを比較検討した。 結果:Northern blot analysisによる検討で、内視鏡下生検組織よりgastrin mRNAと考えられる約0,5kbのバンドを、検討した症例の約半数で検出し得た。gastrinとβーactinのmRNAのバンドの濃度比をgastrin mRNA量とした。PCR法を用いると、検討したすべての生検組織において、primerの部位から予想される、増幅された約210bpのgastrin mRNAと、約500bpのβーactin mRNAに相当するバンドが検出された。βーactinのmRNA量で補正したPCR法によるgastrin mRNA量は、Northern blot analysisにより検出されたgastrin mRNA量と良い相関が認められた。PCR法を用い、消化性潰瘍患者の内視鏡下生検組織において、gastrin mRNAの検出法を確立した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Masayoshi Kajimura: "Carbacholーinduced potentiation and inhibition of acid secretion by guniea pig gastric gland" European Journal of Pharmacology. 178. 59-69 (1990)
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[Publications] 榊原 映枝: "十二指腸潰瘍患者のガストリン投与胃酸分泌におよぼすmodified shamーfeedingの影響" 日本消化器病学会雑誌. 87. 951-956 (1990)