1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01570410
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
谷 礼夫 東海大学, 医学部・内科, 助教授 (20096241)
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Keywords | 壁細胞 / レセプタ- / 細胞内分泌小管 / microsomal fraction / radioreceptorassay |
Research Abstract |
1.壁細胞レセプタ-の感受性の指標に関する検討の続きとして、壁細胞の超微形態学的変化の検討を行った。 (1)方法ーモルモットを無処置群,histamine(0.5mg/Kg)投与群,histamine+H_2レセプタ-拮抗剤投与群(histamine 投与1時間前にcimetidine 200μmol/Kg投与),histamine+プロトンポンプ阻害剤投与群(histamine投与1時間前にomeplazole 10μmol/Kg投与)の4群に分け、histamine投与終了90分後に胃を摘出し、粘膜の電顕標本を作製し、壁細胞の電顕像を観察した。 (2)成績 (1)histamine刺激により細胞内に、無処置群ではほとんどみられなかった分泌小管の形成が認められ、この現象は壁細胞レセプタ-の刺激に対する感受性を判定するのに有用な指標となり得た。 (2)消化性潰瘍治療薬(酸分泌抑制剤)による影響 )H_2レセプタ-拮抗剤前投与の場合は、分泌小管の形成はほとんどみられなかった。したがってこの現象は壁細胞のH_2レセプタ-拮抗剤に対する感受性をみる有用な指標となり得た。 2)プロトンポンプ阻害剤の場合は分泌小管の形成がみられ、酸分泌抑制機序の相違を示す成績であったが、刺激した場合と同様の現象であるので、この薬剤の感受性をみるための指標とはなり得なかった。 2.モルモット単離壁細胞より得られたmicrosomal fractionを用いて、主として神経節に作用するとされているムスカリンレセプタ-拮抗剤pirenzepineが壁細胞膜に結合親和性を有することを、radioreceptorassayにより確認し、pirenzepineが壁細胞に対して直接作用を有するとの前年度の結果を裏付ける成績を得た。
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Research Products
(1 results)