1989 Fiscal Year Annual Research Report
酵母人工染色体によるヒト21番染色体遺伝子クロ-ニングとダウン症候群の研究
Project/Area Number |
01570513
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中井 博史 東北大学, 医学部, 講師 (70155654)
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Keywords | 酵母人工染色体 / 21番染色体遺伝子 / 染色体単離 / 巨大DNA / ダウン症候群 |
Research Abstract |
平成元年度は酵母人工染色体によるヒト21番染色体遺伝子クロ-ニングのための基礎となる研究を行い、次の結果を得た。 (1) セル・ソ-タ-による21番染色体の単離 ヒトリンパ球培養株(GM131A)からジキトニン法で分裂中期染色体を得,Hoechst33258で染色した。次にセルーソ-タ-(FACS440)装置紫外線光源を用い、染色体毎の分離パタ-ンを抽出。21番染色体を単離しえた。この単一21番染色体をクロ-ニング、マッピングに用いた。 (2)NotI制限酵素断片の巨大DNA解析 ヒトリンパ球から無傷のまま巨大DNAを分離するため、ゲルブロック法で細胞を固定しNotIを作用させた。これをパルスフィ-ルド電気泳動(LKBパルサフォ-)にかけ、酵母染色体をサイズマ-カ-とした。200Kb〜1.5Mbの巨大DNAはパルスタイム80秒、電圧165V(6V/cm)、泳動時間20時間でよく解析できることがわかった。次に特定DNA領域をオ-トラジオグラフィ-で検出できる条件を設定した。巨大DNAはサザンブロットを行う前に0.25N-HClで脱ブリン化、短波長UVをかけアルカリトランスファ-。サブスタンスKVセプタ-遺伝子をクロ-ニングレプロ-ブとして該当遺伝子を検出、この遺伝子域NotI断片が20Mb以上の巨大DNAであることを示した。 (3)21番染色体遺伝子の酵母人工染色体クロ-ニングとマッピング 今年度科学研究助成により以上の結果を得た。これは酵母人工染色体で21番染色体遺伝子を得る基礎となる。現在共同研究で得られた1ケの21番染色体遺伝子の酵母人工染色体クロ-ンのDNAについてin siter hybrilizationにて21番染色体上の由来を決定している。今後とも継続研究を行う。これまでに21q21部位からの酵母人工染色体クロ-ン1ケと同部位からcDNA遺伝子断片1ケを新らたに確認できている。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Hiroshi Nakai: "Gene mapping and molecular study of Down syndrome." Pediatric Review and communication. (1989)
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[Publications] F.Endo et al.: "Primary structure and gene localization of human prolidase." J.of Biological Chemistry. 264. 4476-4481 (1989)
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[Publications] K.Takeda et al: "Fine assignment of beta-hexosaminidase A alpha-subunit on 15q23-q24 by high resolution in situ hybridization." Tohoku J.of Experimental Medicine.
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[Publications] 山本良嗣 他: "ヒト・サブスタンスKレセプタ-の遺伝子マッピングと巨大DNA解析" 日本小児科学会雑誌. (1990)
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[Publications] 中井博史: "ダウン症候群" 今日の小児治療指針. 第8版. 233-234 (1989)
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[Publications] 中井博史 他: "家族性アルツハイマ-病と染色体21q21の関連性" 医学のあゆみ. 152. 378 (1990)